アンティークジュエリー。 |
まだジュエリーが王侯貴族のものだった時代。 |
壱のツボ 金に隠された神業を見よ
アンティークジュエリーの魅力の秘密は、金の装飾にあります。 |
宝飾研究家の山口遼(やまぐちりょう)さん。 山口「細い線をつないでいくとか、薄い板をつないでいくとか、そういった技術がアンティークの時代には非常に発達します。」 |
例えばこのガーネットのブローチ。 |
金には、職人の知恵と工夫が凝縮されているのです。 アンティークジュエリー最初のツボは、 |
金細工のなかでも究極の技とされているのが、グラニュレーション。 |
この幻の技法を再現しようとしている職人がいます。手塚巌(いわお)さん。 |
微妙な温度差をどのように調節しているのでしょうか? 手塚「まあ、カンと言うしかないですね… 」 しかし、バーナーも18金の蝋剤を作る技術もなかった時代に、一体どうやって金の粒を接着したのか? 今も謎に包まれています。 |
職人たちの神業は、アンティークジュエリーの奥深くに隠されたままなのです。 |
弐のツボ 女王陛下に思いを馳(は)せる
アンティークジュエリーの本場はイギリスです。 |
そんな時代、18歳の若さで即位し、大英帝国の絶頂期を作り上げたのが、ヴィクトリア女王。 |
アンティークジュエリー研究の第一人者、ダイアナ・スケアスブリックさん。 ダイアナ「ふだんからジュエリーを身につけるという習慣はヴィクトリアから始まりました。これをさまざまな階層の女性たちが真似(まね)したのです。」 |
女王が若いころ好んで身につけたのが、赤いガーネット。 |
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アンティークジュエリー二つ目のツボは、 |
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ダイアナ「出生から死まで、ヴィクトリアの人生に起こったあらゆる出来事を、彼女ゆかりのジュエリーから見て取ることができます。」 |
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夫アルバートが病気で亡くなると、ヴィクトリアは華やかなジュエリーを一切身につけなくなります。 |
ヴィクトリアは、夫の死から25年もの間、ジェットをつけ続けます。 |
参のツボ 隠されたメッセージを読み解け
金細工の鳩にトルコ石をあしらったブローチです。くわえているのは勿忘草(わすれなぐさ)。 |
世界有数のコレクターとして知られる穐葉昭江(あきばてるえ)さん。 穐葉「隠されたメッセージを読み解くことで、当時の人々の遊び心や感性の豊かさを感じ取ることができます。それも、アンティークジュエリーの魅力のひとつだと思います。」 |
アンティークジュエリー最後のツボは、 |
19世紀にイギリスで作られたペンダント。チェーンの先端が蛇の頭の形をしています。 |
これはチャールズ1世のモーニングスライド。 |
細工の土台全面には、チャールズ1世の遺髪が編み込まれています。 |
アンティークジュエリーには、時を超えて、古(いにしえ)の人々の思いをわたしたちに訴えかけてくるものもあるのです。 |
目を見張るような美しいアンティークジュエリーを見ていると、それぞれに“意志”を持っているような気がしてきます。作った人の思いを反映した、個性ある形だからかもしれませんね。今の技術ではもう作れない、名品の数々。画面を通して見ているだけでも、とってもぜいたくな気持ちになれました。
楽曲名 | アーティスト名 |
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Credo Of Ballymacoda | Therese Schroeder-Sheker |
Okanagan Valley | Oscar Peterson |
Prelude & Fugue #1 | John Lewis |
Maria | Branford Marsalis |
I Will Find The Way | Pat Metheny |
Toccata And Fugue In D Minor | New Roman Trio |
Pavane | Manhattan Jazz Quintet |
Composition | 菊地 成孔 / 南 博 |
Waltz For Debby | John McLaughlin |
Stolen Moments | Turtle Island String Quartet |
Only Child | John McLaughlin |
Symphony No.3 | Steve Kuhn |
Assumpta Est Maria In Coelum | Therese Schroeder-Sheker |
Clair De Lune | Phil Woods / Michel Legrand |
Gymnopedie No.1 | Steve Kuhn |
Prelude From Suite For Violincello Solo No.1 | New Roman Trio |