壱のツボ 仏像に中国モードを探せ
三方山に囲まれた古都、鎌倉。 |
こちらは当時の標準的な仏像。 ふっくらとした顔立ちでまっすぐ前を見据えています。
|
一方、鎌倉大仏はのっぺりした平坦なほおと下向きの目線。 |
鎌倉の仏像に詳しい浅見龍介さんです。 浅見 「他の地域のお像と際立って違うところは、非常に中国的な色彩が強いというところです。他の地域では見られないような種類のお像、あるいは姿をしているお像がたくさん鎌倉には残っているということがいえます」 鎌倉の仏様が中国風なのには、深いわけがあるのです。 鎌倉の美鑑賞、一つ目のツボは、 |
こちらは「鎌倉の美女」と称される東慶寺・水月観音。実はこの仏像には、鎌倉周辺にしか見られない特色があります。 |
こちらも中国の影響が強い仏像。 |
当時、鎌倉を覆っていた中国ブーム。 |
この鎌倉の中国ブームには、立役者がいました。鎌倉幕府五代執権・北条時頼です。時頼は日本初の本格的な禅寺・建長寺を開き、禅を導入します。中国から伝わった禅は、精神修養を重んじる教え。時頼は、禅を武士の精神的支柱としたのです。 |
禅寺の守り神、伽藍神像(がらんじんぞう)です。エキゾチックな風ぼうや衣装、中国土着の神の姿です。 当時の日本人には新鮮なものだった、禅の教えや造形。時頼にとって、それが武士の時代にふさわしいものだったのです。 浅見 「武家の政権が安定してくると、京都とは違う文化を作りたいという意欲も出てきたのだと思います。独自の文化を作るという意図のもとに、中国風を積極的に取り入れたのでしょう」 |
中国風の風ぼうをした大仏を、鎌倉の西の玄関口に建てたのも、京都への対抗心によると考えられています。 鎌倉の仏像の中国モード。ここには、新しい時代を作り出そうとした武士たちの心意気が刻まれているのです。 |
弐のツボ カーブの先に懐かしい風景あり
|
鎌倉時代が終わると共にすたれていった鎌倉が、再び脚光を浴びたのは、江戸時代末のことです。 |
山あり海あり、人の暮らしあり。変化に富んだ鎌倉の景色を体感できる江ノ電。 鎌倉の美鑑賞二つ目のツボは、 |
|
カーブの多さに対応するため、車体にもくふうが凝らされました。車輪が、車両と車両を繋ぐ部分の真下に取り付けられています。各車両の最も先端に車輪を配置することで、カーブの時の横揺れが小さくなり、スムーズに通過することができるのです。 |
参のツボ 自然と溶け込む洋館の窓
|
明治に入り、鎌倉には古都の風情を求め、東京の文化人たちが、邸宅を構えるようになりました。鎌倉の洋館建築では最先端の技術が取り入れられます。 |
しかし鎌倉の洋館ならではの見どころは、壁一面に設えられた窓です。当時大きな一枚ガラスがなかったため、ガラスを繋ぎ合わせ、巨大な窓をしたてあげました。 |
しかし鎌倉の洋館ならではの見どころは、壁一面に設えられた窓です。当時大きな一枚ガラスがなかったため、ガラスを繋ぎ合わせ、巨大な窓をしたてあげました。 |
中に入ってみると、数多くの窓から差し込むまばゆい光の向こうに、湘南の海を遠望することができます。鎌倉に文化人や実業家が居を構えた理由、それがこの海でした。 |
こちらは大正15年、小説家・里見弴が建てた洋館です。関東大震災直後の時代、家族のために、震災でも崩れなかった帝国ホテルを真似て、頑丈な洋館を作りました。 |
里見がもっともこだわったのは、執筆のために閉じこもった離れの窓。 家族の暮らす本館から廊下でつながっており、一人で思索をめぐらすのに最適な場所でした。まるで洋館の出窓のように、ガラス戸が張り巡らされています。 |
柱がむき出しになった高床式の建物。この高さには、ある理由があると、建築家の久恒利之さんは言います。 久恒 「当時のことを想像してみるとですね、この辺には家が一軒もありませんでした。ここに座って窓の外を眺めると、本当に谷戸の全体の感じがよく見えて、すてきなんですよね。この軒の水平線と向こうの山の稜線がとてもよく合っている。ですからこの高さを相当考えたんだろうと思いますね」 |
里見はよくここで酒を飲みながら、一人窓を眺めていたといいます。 |
散策をするのに気持ちが良い季節になりました!紅葉などの自然の美が見られ、食べ物も美味しいので四季の中でも“秋”は特に好きです。この時期はどこかにふらっと出かけたくなります。と言っても遠出は疲れてしまうので、行き先はかなり限られてきますが・・・。私が散策先を決めるときの条件はいくつかあります。1.電車で気軽に行くことができる場所であること 2.ゆっくり休憩できるカフェやお茶屋さんがあること。そして最近は友人の影響で、“お寺や神社があること”も新たに加わりました。このところ仏像好きな女性たちが増えているようですが、仏像を眺めたり、神社の鈴を鳴らしたりしていると、何だかスッキリするような気がします。これまでは上野や浅草などをブラブラ散策しましたが、“鎌倉”はじっくり訪れたことがありません。学生時代に有名な観光地を回っただけだったので、その奥深さは知らないまま。番組で鎌倉を楽しむ壺を知ったので、今度のお休みに出かけてみようと思っています。
楽曲名 | アーティスト名 |
---|---|
Vivre pour Vivre | Francis Lay |
L-O-V-E | Nat King Cole |
Nothern Lights | Duke Ellington |
Acknowledgement | John Coltrane |
The Baghdad Blues | Horace Silver |
Naima | Tommy Flanagan |
Goutelas | Duke Ellington |
I'm An Old Cowhand | Sonny Rollins |
Last Train Home | Pat Metheny |
NOS.5 | Chick Corea |
Take The "A" Train | Ray Bryant |
My Song | Keith Jarrett |
Theme De Candice | Francis Lay |
Zoom | Francis Lay |
Wave | Oscar Peterson |
Tenderly | Jimmy Smith |
Satin Doll | The Three Sounds |
Unforgettable | Nat King Cole |
Theme De Robert | Francis Lay |
Charade | Henry Mancini |