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京都、龍安寺(りょうあんじ)。
わずか75坪の枯山水の傑作です。
枯山水は庭に降りず、建物から眺めるもの。
そこには、とっておきの鑑賞法があります。 |
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全国の庭園を巡り、枯山水を研究してきた、作庭家の重森千青さんにうかがいましょう。
重森「ふつう一般的には縁側から見ることが多いんですが、部屋から見た場合も非常におもしろい。」 |
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ふだんは入れない方丈の中から見る枯山水。
庭が切り取られ、まるで額縁の中の絵画を見ているようです。
というわけで、枯山水鑑賞 最後の壺は、
『額縁の向こうに小宇宙あり』 |
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東福寺、光明院(こうみょういん)の枯山水。
この庭の景色は、部屋によって眺めが異なります。
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庭の西側の部屋から見た景色。
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そして、北側の部屋から眺めると・・・ |
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その理由は、石の配置にあります。
庭の中心となる主石から放射状に石が置かれ、どの部屋からもバランスよく見えるように計算されているのです。
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クリックで拡大表示 「東福寺 芬陀院」 |
また、窓を通して見る枯山水もおすすめです。
円窓(えんそう)は、禅の教えで“悟り”を表し、調和のとれた世界を意味します。 |
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重森「円というのは尊いものという意味があるので、円窓を通して見えて来る世界は、理想郷の世界。
尊いものから理想の世界が見えて来るというふうに言える。」 |
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こちらは雪舟寺とも呼ばれる東福寺、芬陀院(ふんだいん)。
ここの中心もまた、仙人の住む。 |
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縁側から見ても良し、室内から見ても良し。
無限の広がりを感じさせる石の宇宙、それが枯山水です。 |