ほっとイブニングみえのコーナー「東海の技」の紹介です
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酒井菜穂子の"東海の技"
3月24日(水)放送分
「籐車」
今回は、籐で作る乳母車「籐車」を紹介します。
伊勢市の職人、
玉村裕子さん
を取材しました。 この地方で、今では一人となった職人玉村さんは、 2代目で夫の周郎さんが亡くなった後も籐車を作り続けています。
伊勢志摩地方では、初孫の誕生を祝って籐車を贈る風習が伝わっています。 いまでも、あちこちで籐車が活躍していて、保育園では、3、4人ずつ乗ってみんなでお散歩に行ったり、おばあちゃんが、お買い物やお出かけにひいて歩いたりしています。
制作にはおよそ1週間かかります。
まず木の骨組みに直径8ミリの籐で飾り付けをします。籐は、水を十分に含ませてしなりやすくしてから細工をしますが、太い籐は水につけても固く美しい曲線に仕上げるのは難しいといいます。だからといってやわらかいものを使うと、弾力がなく、きれいな曲線は生まれないそうです。固く太い籐を滑らかな曲線に仕上げるのが腕の見せ所です。
次にかごを編みます。2本ずつ打ちつけた籐が縦の軸。ここに薄い籐の皮を編み込んでいきます。編む力は強すぎても弱すぎてもいけません。 編む力が弱すぎると編み目がたるみ、強すぎると編み目がへこんでしまいます。
また、やわらかくするため水にぬらした籐の皮は乾くと縮みます。このため、後で隙間ができないよう、わずかに重ねて編むのが職人の知恵です。 かごを編むだけで一日がかりの仕事です。
編み終わったかごには、打ち出の小づちなど、おめでたい飾りを取りつけます。これも玉村さんの手作りです。まん中がふっくらとしているのは昔ながらの作り方です。昔はかご全体がふっくらとした立体感のある乳母車が競い合って作られたそうです。
玉村さんの手元には夫の周郎さんの最後の作品が残されています。こうした手作りの良さを少しでも今に伝えようと、玉村さんは籐車を作り続けています。
取材後記
伊勢志摩地方へ行って初めて見た籐車。なんてカワイイ!と思いました。畑に行くおばあちゃんが、くわ・じょうろ・採れたての野菜を乗せて歩いているのを見て「畑仕事にも?!」と驚きました。写真や映画で見たような籐の乳母車が今でも使われているのを見て、いつか取材したいと思っていましたが、いざ取材すると、皆さんにとっては、やっぱり身近なもののようで、家にあるとか、子どものころ乗っていたとか、懐かしいという声をよく聞きました。
玉村さんは、しっかりしたものを心を込めて作りたい、この技をできるだけ長く伝えたいと何度もおっしゃっていました。伊勢志摩の人々に愛されている籐車、いままで以上に好きになりました。
◆◆平成21年4月〜平成22年2月放送分◆◆
「鈴鹿墨」
平成22年
2月10日(水)放送
「早もちつき」
平成22年
1月13日(水)放送
「鍛金」
平成21年
12月2日(水)放送
「和紙人形」
平成21年
10月28日(水)放送
「印籠」
平成21年
9月30日(水)放送
「貝紫染め」
平成21年
8月26日(水)放送
「工芸菓子」
平成21年7月29日(水)放送
「手曲げマフラー」
平成21年7月1日(水)放送
「伊勢木綿」
平成21年6月3日(水)放送
「日本一の創作料理」 平成21年4月22日(水)放送
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