2014年04月25日 (金)【みえDE川柳】 お題:みえの「春」
伊勢湾へ春はのんびりやってくる/ピンクの真珠さん
よいことか否かは別にして、三重県の気候が三重県人の、のんびりとした県民性を作っているような気がする。
この作品の作者はそのことに気付いているのである。(自嘲気味?)リズムも良く、仕立てもじょうずうまい。
信綱も芭蕉も詠まぬ花粉症/吉一さん
歌人・佐々木信綱も、俳人・松尾芭蕉も三重県生まれである。
この二人の偉大な文人を登場させ、花粉症を絡ませた意外な着想の「三重の春」。空気汚染のなかった時代の尊さに思いを巡らすほど、花粉症の症状がひどい昨今である。
お花見もしていないのに春が行く/橋倉久美子さん
今年こそは、お花見に行こう!と、桜の咲くのを楽しみに待っていたのに、仕事に追われ、家事・育児に追われているうちに、桜は咲いて散ってしまった・・・。
お花見も・・・の「も」に悔しさがにじむ。共感の多い句だろう。
<入選>
三重の春新番組で幕開けだ/はげじいさん
ムズムズとしてグズグズとしたら春/伊勢星人さん
試着室春に着替えておりますの/相馬まゆみさん
春やなぁほんまぬくうてええんやわ/たかこさん
春に手をひかれ初孫やってきた/本城恵美さん
買い貯めがピタリと止まる春四月/久保眞二さん
行きたいとこばっかで迷う三重の春/しだれ桜さん
宮村典子先生
初回から多くの投句をいただきました。ありがとうございます。その中から10句入選はなかなか厳しい選でした。
課題が「春」でしたから、ただ今の季節ということで、わりと作りやすかったようで、いろんな表現の「春」が寄せられております。桜と自分の生活を重ねて春をよんだ句が多くありました。
これからも課題にそって、暮らしの中の喜怒哀楽をよんでください。川柳がきっと、あなたの心を軽く、楽しくしてくれます!
投稿者:NHK津放送局 | 投稿時間:18:50