【みえDE川柳】 お題:薄い
鬼ごっこ影が薄くて得をする/はぐれ雲さん
きっとこの子は、「花いちもんめ」のときなかなか「欲しい」と言ってもらえないタイプなのだろう。鬼ごっこをしていても、声も上げずにひっそり逃げているのか、鬼のすぐ近くにいても気付かれず、決して鬼になることはない。それを「得をする」と言ってのけたのがおもしろい。もっとも鬼にならない鬼ごっこなどつまらないという考え方もあって、そう考えるとこの句は負け惜しみとも取れる。
「影が薄い」という言葉はマイナスイメージだが、それによって「得をする」と、価値観をひっくり返して見せたところがいかにも川柳的である。
筆圧の弱さで履歴書が軽い/かぐや姫さん
「薄い」という言葉は使っていないが、「筆圧の弱さ」で書かれた文字が薄いことは十分わかる。ボールペンなどは、鉛筆に比べて筆圧の影響はなさそうに思えるが、それでも多少の違いは出る。履歴書は採用する側とされる側の最初の出会いの場なのに、薄い文字では印象に残りにくくやる気も伝わらない。それを「履歴書が軽い」と表現したのがおもしろい。
最近の子どもは筆圧が弱く、小学校では従来より柔らかい(濃い)鉛筆を使うよう指導しているとか。将来彼らが書く履歴書の軽さが今から思いやられる。
任せとけ一応叩く薄い胸/牛美さん
けなげな句である。けなげさを通り越して、そこはかとないペーソスさえ感じられる。「任せとけ」と頼もしく言ってはみたものの、実は胸を「一応」叩いて見せただけ、しかも自分が「薄い胸」、すなわちさほど頼りがいのない人間であることもちゃんと自覚している。それでも立場上、あるいはこの場の雰囲気から考えて、胸を叩いて見せないわけにはいかないのである。
けなげなことは、いい川柳になりやすい。一つひとつの言葉が生きていて、上5から中7・下5への反転もみごとである。
<入選>
孫たちは薄目を開けて見るドラマ/6年6組てんまのよい子さん
ハダカよりもっとハダカのシースルー/羊がゼロ匹さん
恋終えたとたんに薄くなる日記/汐海 岬さん
本性が隠しきれない薄化粧/淺川八重子さん
薄味に慣れて減らない調味料/笑いじょう子さん
厚みありそうな言葉で謝罪する/瑠珂(るか)さん
押されると凹んでしまう薄い知恵/ワクチンさん
それなりに責務を果たす薄い壁/福村まことさん
薄型が奪った猫の指定席/石川照夫さん
屑というには美しすぎる鉋屑/青い鳥さん
橋倉久美子先生
419句のご投句をいただきました。ありがとうございます。
「味が薄い」、「頭髪が薄い」、「薄化粧」の句がたくさんありました。これらは多くの人が最初に思いつくこと(第一発想)なので、よほどうまく詠まないとありふれた句になってしまいます。「第一発想は捨てよ」とよく言われるのはそのためです。独創性のある句を作るには、「もっと他にはないかな?」「逆から見るとどうなるかな?」などと考え、発想を広げてみましょう。
また、川柳は口語で生活を詠みますが、それだけにややもすると下品な句や、単に笑いを取るだけの底の浅い句になってしまうことがあります。高尚である必要はありませんが、生活に密着した川柳だからこそ、適度な品格や節度を大切にしたいと思います。
投稿者:NHK津放送局 | 投稿時間:18:50 | 過去の入選作 |
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【旬食!みえ】 タコライス
料理監修:三重調理専門学校
「タコライス」作り方
《材 料(4人分)》
【サルサソース】
トマト 2個
たまねぎ 1/4個
レモン汁 大さじ1
砂糖 小さじ1
塩 小さじ1/2
タバスコ お好みで
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【タコミート】
合いびきミンチ 400g
たまねぎ 1/2個
にんにく 1かけ
塩 小さじ1/2
こしょう 少々
ナツメグ 少々
サラダ油 大さじ1
トマト 2個
トマトケチャップ 70g
赤ワイン 大さじ2
小麦粉 大さじ2
しょうゆ 小さじ2
ウスターソース 小さじ1
砂糖 小さじ1
固形スープのもと(洋風) 1個
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【ワカモレ】
アボカド 1個
レモン汁 大さじ2
塩 少々
――――――――――――――――――――
米 2合程度(お好みで増減)
レタス 1/2個
細切りチーズ 80g(お好みで増減)
〇サルサソース作り
① トマトは湯むきをして、半分に切る。
② トマトの種をとって角切りにする。
③ トマトを入れたボウルにみじん切りしたたまねぎ、塩、砂糖、レモン汁、
お好みでタバスコを入れて混ぜる。
〇タコミート作り
① にんにくと、たまねぎをみじん切りにする。
② トマトを角切りにする。
③ 油をひいたフライパンに、にんにくを入れて熱し、香りが出てきたら
合いびきミンチ、塩・こしょう・ナツメグを加え、そぼろ状になるまで炒める。
④ 肉の赤みがほぼ消えたら、たまねぎとトマトを加え、小麦粉をふり入れる。
⑤ 小麦粉が全体に混ざったら、砂糖、固形スープのもとを入れ、
赤ワイン、しょうゆ、ウスターソース、ケチャップを加え、
汁気がなくなるまで2,3分炒める。
〇ワカモレ作り
① アボカドの種を取り、スプーンで中身をくりぬく。
② アボカドにレモン汁と塩をふりかけ、形がなくなるまでつぶす。
ごはんを短冊切りしたレタスで覆い、サルサソースをかける。
その上に、タコミート、ワカモレをのせて、細切りチーズを散らし、完成。
投稿者:NHK津放送局 | 投稿時間:12:00 | 旬食みえ レシピ集 |
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大河ドラマ「青天を衝け」の世界を味わって【太田磨理】
NHK津放送局では大河ドラマ「青天を衝け」
全国巡回展が開かれています。
開催初日に展示の様子を「まるっと!みえ」で
ご紹介しました。

実際にドラマの中で草彅剛さんが着た衣装や
出演者の皆さんによる直筆のサイン色紙が
展示されていますよ!
ドラマをご覧になっている方も、そうでない方も、
「青天を衝け」の世界を体感していただけると
思います。
この巡回展は7月1日まで開かれています。
一緒に取材したカメラマン&ライトマンは、
村さま&てるさまです。

投稿者:太田磨理 | 投稿時間:19:41 | 太田磨理 |
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中継で伊勢にお邪魔しました!【太田磨理】
「ウィークエンド中部」中継コーナー
『ういちゅ~LIVE』を担当しました。
お邪魔したのは伊勢市のマコンデ美術館。
東アフリカのマコンデ族が作る彫刻作品
300点ほどが展示されています。
材料の木、黒檀(こくたん)の形を
最大限生かしたユニークなものが並びます。
美術館が所蔵する作品は約2000点!
なんと館長の水野恒男さんが1人で集めました。

水野さんは、これまで現地に15~16回
訪れています。
妻の鈴子さんも同行されたことがあるそうです。

スタッフみんなで彫刻になりきっています。

三重にいながら異国情緒を味わえる空間を
訪れてみてはいかがでしょうか。
投稿者:太田磨理 | 投稿時間:19:30 | 太田磨理 |
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「おさんぽ!みえ」松阪の水耕きゅうり
こんにちは!キャスターの大橋和綺です!
6月16日(水)放送の『おさんぽ!みえ』では
水耕栽培できゅうりを育てている農家を訪ねました!
水耕きゅうり農家は現在県内に5軒のみ。
そのうちの一人、松阪市の
道風耕一(どうふう こういち)さんです。

水耕きゅうりは、土ではなく
肥料を含んだ水の中に根をはって育ちます。

みずみずしくてハリがあり、
かりっとした食感が特徴!
道風さんおすすめの食べ方は
みずみずしさを活かした浅漬けだそうです!

水耕きゅうり栽培には、
日々の水の管理が欠かせません!
道風さんは毎日、その日の気候に合わせて
使う肥料や水の量を変えています。

そして、1時間に1度ポンプで水を循環させ、
まんべんなく養分をいきわたらせます。

また道風さんは、
2~3種類の品種のきゅうりを同時に育てています。
万が一、1つの品種が病気や害虫の被害を受けても
別の品種が元気なら収穫量を確保できるからです。
収穫したきゅうりは、
松阪市や津市などの農産物直売所、
スーパーに出荷しています。
そんな道風さんの大好きな風景がこちら。

朝や夕方に、ジョギングで通る櫛田川沿いです!
朝日や夕日が川面にキラキラと反射する光景が
お気に入りなのだそうです!
取材にご協力いただいた道風さん、
ありがとうござました。
投稿者:大橋和綺 | 投稿時間:12:36 | 大橋和綺 |
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ドミニクさんの決意 人気菓子"カヌレ"工場火災からの再起

「もう、これで私の人生終わりだな…」
店を支えてきた人気商品“カヌレ”の工場が燃えていく…。
炎に包まれる建物を前に、立ち尽くすフランス出身のパン職人。
窮地に追い込まれた彼を奮い立たせたのは、プロの職人としての“誇り”とオーナーとしての“覚悟”でした。
(津放送局 記者 石塚和明)
本場フランスの味を日本に
三重県中部。鈴鹿市の閑静な住宅街に、パン屋「ドミニクドゥーセの店」はあります。
27年前の創業以来、地元の人たちに親しまれてきた名店で、全国各地にもファンがいます。
オーナーシェフを務めるのはフランス出身のドミニク・ドゥーセさん。

34年前、鈴鹿サーキットでF1グランプリが開催されることになったのをきっかけに来日。
サーキット内のレストランのシェフとして働き、あのアイルトン・セナやミハエル・シューマッハなど名だたるレーサーたちの食事も担当しました。
その後、“本当のフランスの味を日本に”との思いから、慣れ親しんだ鈴鹿市に店を構えました。
地元の人たちからは“ドミニクさん”と呼ばれ、慕われてきた一方で、民放のバラエティー番組の「パン職人選手権」で2連覇を果たすなど、その腕の確かさは広く知られています。
コロナ禍の切り札“カヌレ”の存在

そんなドミニクさんが何度も試作と失敗を繰り返し完成させたのが、フランスの伝統菓子「カヌレ」。
オリジナルの銅製型を使い、研究し尽くした焼き加減で、「外はカリカリ 中はフワッと」した食感が特徴です。
発売後、瞬く間に人気は全国へと拡大。専用の工場を建てて各地に出荷し、全国のデパートやイベントなどで販売されるようになりました。

新型コロナウイルスの感染拡大後は、各地のイベントへの出店が相次いで中止になったり、店内のレストランが1年以上休業したりといった危機が何度も訪れましたが、支えとなったのがこのカヌレでした。

オンラインショップなどでの売れ行きが好調で、コロナ禍をなんとか乗り越える切り札となってきたのです。
たった一晩ですべてが…カヌレ工場全焼
しかし、5月24日、ドミニクさんに悲劇が襲います。
カヌレ工場で火災が発生。従業員はおらず、けが人はいませんでしたが、工場は全焼してしまいました。

「電話がかかってきて、『工場が燃えているよ』って言われました。聞いた瞬間、体の中が熱くなって、急いで向かいました」
消火活動が行われている中も、大きく炎が上がり燃え続ける工場。
夜空に火の粉が飛んでいく中、ドミニクさんは、現場に立ち尽くし、絶望したといいます。
「たった一晩でこれまで積み上げてきたたくさんのものを失ったんです。『従業員どうする』とか『借金どうやって返す』とか、一気に頭の中がいっぱいになりました。隣にいた奥さんに正直に言いました。『今までいろんなことがあったけど、もうこれで人生終わりだな』と」

オーブンやオリジナルの型にも被害が出て、1万5000個あった型のうち、無事だったのは34個だけ。
店頭のみでの販売となり、各地のデパートに出荷するなど量産はできなくなってしまいました。
“誇り”と“覚悟”を胸に

そうした中でも、ドミニクさんは、火事のあったその晩、再起を決意したといいます。
「全国のファンにまたカヌレを届けたい。いち早く届けるために、とにかくカヌレを焼きます。もちろん今までの数は出来ないけど頑張ります」
プロの職人としての誇りを胸に、毎日厨房に立ち続けています。
さらに、これまでともに歩んできた従業員への思いがドミニクさんを奮い立たせているといいます。
「本当にお客さんも従業員も愛しています。急いで早くカヌレを復活させて、従業員たちの経済の影響にならないように…」

それまで気丈に話していたドミニクさんが突然言葉を詰まらせ、涙をこらえました。
再び開けた口から出たのは、オーナーとしての覚悟でした。
「…およそ20年間もいる従業員もいます。『すいません火事になって明日から仕事がなくなりました』なんて言えませんよ。ひとりになると思い悩む時もありますが、とにかくみんなのために倒れない。とにかく乗り越えます」

寄せられる応援の声 決意新たに
そんなドミニクさんの支えになっているのは、お店のファンからの声です。

「ネットで火災があったのを知って、びっくりしました。今日は応援のためにカヌレを買いにきました」
「よくきますが、1番はカヌレが好きです。またよりたいです」
取材中も、火事の知らせを受けて店を応援しようという客が次々に訪れ、そう語っていました。
さらに、再び量産できる環境を整えようと、クッキーの詰め合わせを「応援セット」としてネットショッピングで販売したり、カヌレを返礼品としたクラウドファンディングで寄付を募っています。

するとSNSでは応援する多くのメッセージが。
「これは支援せねば!」
「絶対また食べたいもんね あのカヌレ」
「1日も早い復活を願っています」
エールを受けたドミニクさんは復活に向けた思いをさらに強くしています。

「ものすごいエネルギーいただいています。私はできることをやります、頑張ります。日本で私の人生が終わるまでいいカヌレ焼きます。絶対諦めない、絶対頑張る」。
カヌレを待つ、全国のファンのために。
逆境の中も、カヌレを焼き続けるドミニクさんの目はしっかりと前を向いていました。

石塚和明 2016年入局
スイーツ好き・フランス語は自己紹介程度
投稿者:NHK津放送局 | 投稿時間:19:30 | WEB特集 |
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