2019年10月

【みえDE川柳】 お題:読む

天 経を読む真水に戻れそうだから/水たまりさん

宮村典子先生 人間社会を生き続けるということは、善に傾き、悪に傾きの繰り返し。無垢(むく)な魂は、世の中の垢(あか)をつけて徐々に汚れてゆく。真水が濁水になるように。しかし、人生も終章に近くなるにつれて、人はその汚れを落とし、心を静めて無に還りたくなるのである。「戻れそうだから」は「戻りたい」という作者の祈り。その祈りが胸に沁(し)みてくる。

 

地 読心術マスターしたら生きられぬ/さだえばあちゃんさん

宮村典子先生 表情や動きから、人の心の内容を直感的に読み取る術(すべ)を会得したとしたら……。考えるだけで恐ろしい。心の内を覗いてみたい人がいるとしても、その本心は知らない方がいい。
もし、相手の態度と心の中の想(おも)いが真逆だったりしたら、人間不信に陥り闇を彷徨(さまよ)うことになる。自滅に繋(つな)がるだろう。
ある意味、人を疑わないことが無事にこの世を生きる術かも知れない。

 

人 あなた今ぼくを斜め読みしたでしょ/橙葉さん

宮村典子先生 <あなた今、ぼくを疑ったね><信用してない顔してるよ>を内心に込めて、「斜め読みしたでしょ」と言い放った作者。相手は異性? 仲間? 誰? などと想像が膨らむ。
穿(うが)ちを含んだ会話川柳の味を楽しみたい。

 

<入選>

サザエさん読んで忘れた胃の痛み/磯の香りさん

下書きを五度読み返しプロポーズ/汐海 岬さん

断捨離へ読み返してるラブレター/久実さん

妻よりも僕の心を読むペット/秋明菊さん

消費税アップの家計読めません/つれづれさん

台風に説教したい「空気読め!」/おーちゃんさん

教科書を読む先生の国訛り/宮のふみさん

読める字の前だけに立つ書道展/西井茜雲さん

読み終えたページにコスモスのしおり/やんちゃんさん

裏の裏読むと人相悪くなる/颯爽さん

 

宮村典子先生 宮村典子先生

  「読む」というお題は案外作りやすいと思いましたが、意外なものを読んだ作品が少なかったですね。「本を読む」「新聞を読む」「心を読む」「顔色を読む」などの常套(じょうとう)句が多く、そこから、それらをどう読むかの苦心が足りなかった気がします。よくある発想(常套句)だとしても、横から、斜めから、後ろから眺め直すと、言い得て妙な句に変身するでしょう。
多作もよろしいですが、一句を大事に生かす努力も大事です!天・地・人には<苦心>がありました。

投稿者:NHK津放送局 | 投稿時間:18:50 | 過去の入選作 |   | 固定リンク


【旬食!みえ】 伊勢芋とろろの蒲焼き

料理監修:三重調理専門学校

伊勢芋とろろの蒲焼き

<材料4人分> 

伊勢芋 300g

(タレ)
※しょうゆ 大さじ2
※砂糖 大さじ2
※酒 大さじ2
※みりん 大さじ2

のり 大1枚

<作り方>

①伊勢いもの皮をむく。
②ヤマノイモ独特のかゆみを防止するため、酢水につけておく。
③そのあと、おろし金とすりこぎを使ってとろろにする。
④タレを作る。(しょうゆ・砂糖・酒・みりん大さじ2杯分を混ぜる)
⑤とろろをフライパンに流し込み、焼いていく。
⑥両面に焼き色がついたら一度火を止めてタレを入れる。
⑦弱火で温めながらタレを絡ませる。
⑧仕上げにのりを巻いたら完成!

投稿者:NHK津放送局 | 投稿時間:12:00 | 旬食みえ レシピ集 |   | 固定リンク


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