2015年11月

【みえDE川柳】 お題:サミット

天 サミットを迎え伊勢エビジャンプする/流星さん

吉崎先生 来年の5月、いよいよサミットを迎える行政と三重県民の思いを「伊勢エビ」に託したように思える一句。サミットを迎える喜び、サミットの準備を進める責任感、安全をつかさどる警察、海上保安庁の緊張感、そしてお客様ををもてなす地元の人たちの歓迎の気持ちを、「伊勢エビがジャンプする」と、見事に表現して見せた川柳。

 

地 秋刀魚(さんま)焼く路地でサミット開く猫/福村まことさん

吉崎先生 港町には猫がよく似合う。賢島では先進7カ国のサミットが開かれるが、その港町の路地裏ではさんまを焼く匂いの中で猫たちのサミットが開かれている。お互いの平和と安全、交流などについて話し合いがなされているのかもしれない。主要7カ国の本物のサミットに猫のサミットを絡ませたところがお手柄。

 

人 頂上の椅子に背もたれ見当たらず/かぐや姫さん

吉崎先生 サミットとは本来「頂上」の意味だが、いまの三重県では第42回主要7カ国首脳会議のことを指す。各国首脳の座る椅子には、もちろん背もたれは付いているだろうが、この句の言う「背もたれ」はそういう意味ではない。緊急かつ重要な課題が山積みなので、ゆったりと構えてはいられない、ということを言っているのだろう。

 

<入選>

サミットが志摩半島を引き締める/金子鋭一さん

サミットでそわそわなさるお伊勢さん/E子さん

サミットに備えた英語伊勢訛(なま)り/木村行吉(ゆきち)さん

サミットに備え海女さんメーキャップ/祥太郎さん

サミットへ平和の願い抱く真珠/颯爽さん

サミットへ海の青さ欠かせない/比呂ちゃんさん

伊勢志摩へ旅行するのはサミット後/夢見る夢子さん

サミットに習近平の出るクシャミ/せいじさん

水漏れはないかサミット警備隊/正司(まさし)さん

難しい話の後は伊勢の幸/橋さん

 

吉崎先生 吉崎柳歩先生

作るのも選ぶのも難しい題だったと思います。「サミット」だけで4音。助詞を一つ付けて上5に持ってきた句が圧倒的に多かったのも、やむを得ないところだと思います。
また、このような固有名詞の題の場合、題の言葉「サミット」を句の中に読み込まずに表現することも、なかなか難しいのです。サミットには、単に「頂上会談」の意味もあり、家族の首脳会談など、G7に関係のない句も少し見られましたが、本物のサミットに埋没してしまいました。「人」に輝いた「頂上の椅子~」も、素直に「サミットの椅子」としたほうが、句意がより生きたと思います。

投稿者:みえ~るくん | 投稿時間:18:50 | 過去の入選作 |   | 固定リンク


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