2014年9月

【みえDE川柳】 お題:焼く

天 点火して秋を焼いてる彼岸花/ジュンペーさん

吉崎先生 9月に入ると彼岸花がぼちぼち咲いてくる。そしてそれはまもなく、田畑や堤防ののり面などを真っ赤に染めていく。その「ぼちぼち」と「一面に咲く様」を「点火して秋を焼いてる」と詠んだ作者の感性が素晴らしい。

 

地 夕焼けを引っぱっている赤トンボ/高節(こうせつ)さん

吉崎先生 正式名称は「アキアカネ」。夏には御在所の山頂でも見られる。秋になると平地に降りてきて群れて飛ぶ。空中でホバリングしていたかと思うと、ツツーっと水平移動したりする。その様子を「夕焼けを引っぱる」と表現したのは見事。

 

人 ラブレター焼かずに全部取ってある/木村伝之介さん

吉崎先生 たぶん女性が詠まれた作品。もうお孫さんもいらっしゃる奥さんかも知れない。結婚する前に今の御主人からもらったラブレターなんだろう。「全部取ってある」に今の幸せな結婚生活がうかがわれる。それとも、他の人のラブレター?

 

<入選>

バーベキュー月に見とれて焦げた肉/月子さん

七輪で焼いたサンマは高級魚/BBブンゴさん

焼き蛤殿も美味だとかぶりつく/桑名出のちづちゃんさん

焼かれたらゴメンなさいをするスルメ/デコやんさん

あ美しく焼くトーストもジェラシーも/こはくさん

ときめいて胸を焦がしただけの恋/エブリィ・ベアーさん

急げ急げ火勢と競う消防車/一寸法師さん

 

吉崎先生 吉崎柳歩先生

焼き餅を焼く、恋に身を焼く場合は「焼く」でいいが、単に嫉妬する、妬む場合なら「妬く」と書くべきで、題の意味には外れる。ちなみに「焼く」は他動詞、「妬く」は自動詞。
同じ発想の句を、少し表現を変えて何句も出される方があるがもったいない。よく考えて(推こうして)一つに絞ろう。そして違う発想の句を、それもよく推こうして出されたほうが、入選の可能性はぐんと高くなるでしょう。

投稿者:みえ~るくん | 投稿時間:18:50 | 過去の入選作 |   | 固定リンク


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