今週のプレゼン - 日曜討論 - NHK

8月5日放送「前半 最新分析・北朝鮮問題」
        「後半 どうするニッポンの観光」

日朝外相の接触、どうみる

おととい、ASEAN=東南アジア諸国連合の外相会議のため
シンガポールを訪れていた河野外務大臣は、
北朝鮮のリ・ヨンホ外相と短時間意見交換しました。
その中で、河野大臣は、拉致・核・ミサイルの問題を包括的に解決し、
日朝ピョンヤン宣言に基づいて、国交正常化を目指すとともに、
拉致問題の解決に向けた直接対話に前向きな日本側の姿勢も
伝えたものとみられます。
6月の米朝首脳会談以降、日朝の閣僚レベルによる接触は初めてです。




これを受けて、きのう、河野大臣は、
アメリカのポンペイオ国務長官と会談。
北朝鮮から完全な非核化に向けた具体的な行動を引き出すため、
制裁逃れの阻止などで、引き続き協力していくことで一致しました。

こうした中、北朝鮮の非核化について、国連の専門家パネルは、
北朝鮮が米朝首脳会談で完全な非核化を約束したあとも、
核開発を続けているという見解を示していることがわかりました。
報告書では、ウラン濃縮が行われてきた核施設について、
「ことし2月から4月の数日間を除いて、稼動し続けている」
と指摘しています。
さらに、制裁逃れも頻繁に行われているとみられます。
報告書では、北朝鮮は外国船籍の船同士で石油精製品を洋上で積み替えさせる
新たな「瀬取り」の手口で密輸入をはかったとも指摘しています。

河野大臣は、ASEANの一連の外相会議を終えたあと、記者団に対し、
「制裁措置をきちんと履行することや、
制裁の抜け穴をふさぐ努力が大事だという認識は、
さまざまな形で共有できた」と述べ、
制裁措置を維持する重要性について、
各国から理解が得られたという認識を示しました。


非核化は進んでいるのか

アメリカと北朝鮮が首脳会談で署名した共同声明に盛り込まれた4項目です。
この合意をめぐり、動きがありました。
先週、ハワイのアメリカ空軍基地に到着したのは、
朝鮮戦争で亡くなったアメリカ兵55人分の遺骨。
合意を受けて、北朝鮮から遺骨が返還されたことについて、
アメリカ側は「我々の取り組みが具体的な進展を見せた」として
協議が順調に進んでいるという考えを示しています。
また北朝鮮側は、「合意内容は履行する」とアピールしています。




一方で、こんな動きも。
先週、アメリカの有力紙は、
「北朝鮮の首都ピョンヤン近郊のサヌムドンと呼ばれる場所にある兵器工場で、
1発か2発のICBM=大陸間弾道ミサイルを
製造する動きが新たに確認された」と報じました。
「米朝首脳会談のあとも、北朝鮮が核やミサイル開発を続けていることを
改めて示すものだ」としています。


朝鮮戦争と終結宣言について

北朝鮮のリ・ヨンホ外相は、シンガポールで開かれた
ARF=ASEAN地域フォーラムで演説し、
「アメリカでは制裁維持の声が高まっていて、
朝鮮戦争の終戦宣言でも、後退する態度を見せている。
私たちだけが先に動くことは絶対にない」と述べ、
終戦宣言をめぐる進展がなければ、
一方的な非核化には応じられないという姿勢を強調しました。




そもそも、朝鮮戦争をめぐっては、60年以上前に休戦協定が結ばれています。
1953年、「最終的かつ平和的な解決が達成されるまで」の措置として、
休戦に反対した韓国を除き、アメリカを中心とする国連軍と、
北朝鮮・中国で締結。
この協定により定められた軍事境界線で、南北は分断され、
国際法上、戦争が終結していない状態が続いています。
名実ともに戦争を終結させるためには、
米朝だけでなく、韓国と中国を加えた四カ国で
平和協定を締結する必要があるとされています。


外国人旅行者増加と課題について

日本を訪れる外国人旅行者の数は、5年連続で過去最高を更新。
昨年は、2869万人となりました。
・政府が、2020年には、外国人旅行者を
年間4000万人とする目標を掲げる中、
ことしは6月までの半年間で、すでに推計で1589万人余りと
去年と比べると、15%以上多くなっています。




その一方で、一人あたりの消費金額は、
2015年の17万6000円をピークに、2年連続で減少しています。


地方への波及について

去年一年間の外国人の延べ宿泊者数を
東京・愛知・大阪などの「三大都市圏」と
それ以外の「地方部」で比較すると、
都市圏で、のべ4612万人が宿泊しており、地方を上回っています。
ただ、前の年と比べた伸び率では、
地方は15.8%増えていて、
都市圏を上回る結果となりました。
観光庁の田村長官は、
「2020年までに4000万人という目標に向け、
地方への誘客などに、引き続きしっかりと取り組んでいきたい」としています。




こうした中、外国人旅行者は、
日本の環境を、どのように受け止めているのでしょうか。
「旅行中に困ったこと」を尋ねたアンケートでは、
「施設等のスタッフとのコミュニケーションがとれない」という声が最も多く、
次いで「無料 公衆無線LAN環境」が少ないこと、
そして「多言語表示の少なさ・わかりにくさ」を訴える声があがりました。


民泊について

「民泊」とは、住宅やマンションの空き部屋などを利用者に有料で貸し出すもので、
宿泊施設の不足を補う役割が期待されています。




そうした中、6月、いわゆる「民泊新法」が施行。
自治体に届け出をすれば、年間180日を上限に、
原則、誰でも民泊を営業することができるようになりました。
これまで明確ではなかったルールを定め、
違法な民泊に歯止めをかけようというものです。
一方で手続きが煩雑だという声が上がっています。
また宿泊者と住民とのトラブルへの懸念などから、
一部の自治体が、条例で独自に規制しているほか
多くのマンションで民泊を禁止する動きも出ています。


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