12月2日放送「専門家が討論 外国人材 受け入れ拡大は」

“外国人材拡大”法案について

外国人材の受け入れを拡大するための法案では
新たに2つの在留資格が設けられています。
「特定技能1号」は、
特定の分野で、相当程度の技能を持つと認められた外国人に与えられ、
在留期間は最長で通算5年、家族の同伴は認めないとしています。
また、「特定技能2号」は、
「1号」を上回る「熟練した技能」を持つと認められた外国人に与えられます。
在留期間に上限はなく、長期の滞在や家族の同伴も可能になるとしています。




受け入れの対象は、
介護業や建設業、農業など14業種が検討されていますが、
制度の詳細は、法案の成立後に省令で定めるとしています。


外国人材拡大で労働環境は…

まず、日本における外国人労働者の現状からみていきます。
その数は、
去年10月末時点で127万人あまりと、
統計を取り始めた2008年以降最も多くなっています。





この127万人の内訳を見ますと、
▼日系人や、日本人の配偶者などが45万9000人、
▼留学生のアルバイトなどが29万7000人、
▼働きながら技術を学ぶ「技能実習生」が25万8000人。
また、
▼医師や弁護士などのいわゆる「高度な人材」が23万8000人
などとなっています。

こうしたなかでも、国内では人手不足の状況が続いています。
その数は、現時点で58万6000人あまり。
5年後には、145万5000人になると想定されています。
新たな制度が導入されれば、
来年度1年間では、最大で4万7000人あまり、
来年度からの5年間で、最大34万5000人あまりの外国人の受け入れが
見込まれています。

受け入れが見込まれる外国人の数を業種別に見ていきます。
来年度は、「農業」が最大で7300人、
「ビルクリーニング業」が7000人、
一方、来年度からの5年間では、
「介護業」が6万人、「外食業」が5万3000人などとなっています。
外国人材を受け入れることについて、
政府は「日本人の雇用に悪影響が及ぶことはない」としています。


「技能実習制度」→“外国人材拡大”法案で…

「外国人技能実習制度」は、発展途上国の人材育成などを目的に
外国人が日本で働きながら技術を学ぶ制度で、
その期間は最長5年と定められています。
現在、食品製造関係や機械・金属関係などの職種で、この制度を利用しています。




技能実習生をめぐっては、 実習生が働いている企業からいなくなり、失踪する問題が指摘されていて、
去年1年間でその数は7000人を超えています。

その背景に何があるのか、
失踪し摘発された実習生を対象に法務省が調査したところ、
「失踪した理由」として
契約よりも安い賃金だったことなど、「低賃金」をあげた人が最も多く、
67%としています。
また、「1ヶ月の給与」について聞いたところ、
「10万円以下」と答えた人が最も多く、57%、
「10万円を超え15万円以下」が36%などとしています。

では、新たな制度が導入された場合、外国人の雇用はどうなるのでしょうか。
この制度で在留資格を得た人は、
在留が認められた分野の中での転職が可能になります。
また、「出入国在留管理庁」という組織を設置し、
外国人材を受け入れたり支援したりする機関に直接指導することで、
受け入れ体制を整備するとしています。


外国人材拡大で生活環境は…

外国人労働者の在留期間は、技能実習生では、最長5年。
例えば、新たな制度で「特定技能1号」の在留資格を得られれば、
さらに、5年在留が可能となり、
その期間は、合わせて最長で10年となります。
試験に合格して「特定技能2号」の資格を取得すれば、
在留期間に上限はなくなります。




「特定技能」の資格を得た人の年金や保険についても検討が進められています。
厚生労働省は、
▼会社員が加入する健康保険や「協会けんぽ」の適用対象を、
原則として、日本国内に居住している3親等以内の扶養家族に絞ることを
検討しています。
▼厚生年金については、
扶養されている配偶者が年金を受給できるのは、
日本国内に住んでいる場合に限定する方向で検討を始めています。

また、政府は、外国人材の受け入れや、共生のための総合的な対応策を
年内にとりまとめるとしています。
この中には、
▼暮らしで悩みを抱えた際の相談窓口の設置や、
▼外国人の受け入れ可能な医療機関の体制整備、
▼子どもへの日本語指導など教育の充実、
などが盛り込まれる方向で検討されています。


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