6月17日放送「第1部 河野外相に問う 北朝鮮問題 日本外交は」
         「第2部 徹底分析 北朝鮮問題の行方」

非核化について

米朝首脳会談の共同声明では、
キム委員長は朝鮮半島の完全な非核化について
断固として揺るがない決意を確認した、としています。
アメリカが求めてきた「完全かつ検証可能で不可逆的な非核化」
という文言は盛り込まれず、具体的な行動や検証方法は示されませんでした。




トランプ大統領は会談後の記者会見で、
「なぜ、完全かつ検証可能で不可逆的な非核化が含まれていないのか」
と記者から問われたのに対し、
「時間が足りなかった。これからプロセスが始まるのだ」とした上で
「非核化は早く進むと信じている」と述べました。

しかし、アメリカと北朝鮮との間では、認識のずれが生じています。
北朝鮮の国営メディアは、米朝両首脳が
「朝鮮半島の非核化を成し遂げていく過程で、
段階別の同時行動原則を順守することが重要だという認識をともにした」として
北朝鮮側が求めている朝鮮半島の段階的な非核化などにトランプ大統領が
同意したという認識を示しました。


北朝鮮の体制保証について

米朝首脳会談の共同声明で、北朝鮮が求める「体制の保証」については
「トランプ大統領が体制の保証を提供する約束をする」としたものの、
その第1歩となると見られていた朝鮮戦争の終結宣言は
盛り込まれませんでした。





米韓合同軍事演習・在韓米軍について

トランプ大統領は、米韓合同軍事演習について、
「交渉がうまくいく場合は、われわれは演習をやめることになる」と述べ、
北朝鮮との交渉次第では
米韓合同軍事演習の中止も検討していく考えを示しました。




さらに、「在韓米軍を帰国させたい。いますぐではないが、いずれそうしたい」
と述べました。

こうした中、先週14日、日米防衛相による電話会談が行われました。
アメリカのマティス国防長官から、
ことし8月に予定されている軍事演習を中止する方向で調整していることが
伝えられました。
これに対し、
小野寺防衛大臣は「アメリカと韓国で調整することだ」と答えたということです。


北朝鮮への制裁について

先週14日に行われた日米韓の外相会談では、
北朝鮮が完全な非核化を実現するまでは、体制を保証しないことを確認し、
具体的な行動を引き出すため、3か国が緊密に連携していくことで一致しました。




その後、ポンペイオ国務長官は中国を訪問し、王毅外相と会談。
共同記者会見で、
「非核化の完了まで北朝鮮への制裁を維持することで一致した」と
強調しましたが、一方の王外相は
非核化の完了まで制裁を維持するかどうか、をめぐる質問には
回答を避けました。


拉致問題について

トランプ大統領は米朝首脳会談後の記者会見で、
「拉致問題を提起した」とした上で、
「共同声明には記されなかったが、
彼らは取り組んでいくことになる」と述べ、
北朝鮮が拉致問題に取り組む見通しを示しました。




その後、トランプ大統領は安倍総理大臣と電話で会談。
キム委員長が日本との対話にオープンな姿勢を示していたと伝えた上で、
非核化に加え拉致問題の交渉も進める必要があるという考えを示していたことが
政府関係者の話で分かりました。

こうした中、安倍総理大臣は14日、拉致被害者の家族らと面会し、
「日本が北朝鮮に直接向き合い、拉致問題を解決していく決意だ」と述べ、
対話に前向きな姿勢を示しました。

また、日本の外務省幹部は、モンゴルで開かれている国際会議に合わせて
北朝鮮の関係者と接触しました。
安倍総理大臣はきのう、
「すべての拉致被害者を日本に帰国させたときにこの問題は解決する。
そのためには、キム委員長の大きな決断が求められる。
日本もアメリカがスタートしたように信頼関係を醸成していきたい」と
述べました。

日本が対話に前向きな姿勢を示す中、
北朝鮮は、おととい、
拉致問題は「すでに解決された」とする従来の主張を繰り返しました。


6月10日放送「あさって開催 どうなる米朝首脳会談」

米朝首脳会談をめぐる駆け引きをどうみる

会談にむけて、各国の駆け引きが続いています。
北朝鮮側の動きから見てみます。
キム・ジョンウン朝鮮労働党委員長は、先月、中国を訪れ、
ことし3月に続いて2回目となる、習近平 国家主席との会談を開催。
また、ロシアのラブロフ外相とも会談するなど、友好国との関係強化を図っています。




一方、アメリカ側の動きです。
先週、トランプ大統領は、安倍総理大臣と会談。
日米両国は、米朝首脳会談が、拉致・核・ミサイル問題が前進する契機となるよう、
緊密に連携していくことを確認しました。

ただ、その後の会見で、トランプ大統領は、
「『最大限の圧力』ということばは もう使わない」と述べ、
北朝鮮に対して、融和的な姿勢も示しました。


非核化の行方は?

非核化をめぐっては、アメリカと北朝鮮で、従来の考え方に隔たりがあります。
アメリカは、CVID=完全で検証可能、後戻りのできない形での非核化を
求めていて、速やかに 一括で実現させたい考えです。
これに対して、北朝鮮は、できるだけ時間をかけて 段階的に進めたい考えです。




また、制裁解除などの“見返り”については、
北朝鮮は、「非核化の段階ごとに、制裁緩和などを求めたい」としていますが、
アメリカは、「完全な非核化」が実現するまでは見返りを与えないという立場です。


北朝鮮の体制保証は?

北朝鮮は、これまで、一貫して、
非核化の前提として、体制の保証を求めています。
これに対し、アメリカのトランプ大統領は、
「非核化に応じれば体制を保証する」と述べています。





朝鮮戦争の終結について

トランプ大統領は7日、朝鮮戦争の終結について、
「合意に署名することはありうる、最初の一歩になるかもしれない」と述べ、
首脳会談で何らかの合意を取り交わす可能性があることを明らかにしました。




そもそも、朝鮮戦争をめぐっては、60年以上前に休戦協定が結ばれています。
1953年、「最終的かつ平和的な解決が達成されるまで」の措置として、
休戦に反対した韓国を除き、アメリカを中心とする国連軍と、北朝鮮・中国で締結。
この協定により定められた軍事境界線で、南北は分断され、
国際法上、戦争が終結していない状態が続いてきました。

こうした中、今年4月、韓国と北朝鮮が10年半ぶりに行った南北首脳会談で、
「パンムンジョム宣言」が署名され、
今年中に、休戦協定に代わる恒久的な平和体制を目指して、
南北とアメリカの3か国、あるいは南北と米中の4か国での協議の開催を
推進することで合意しました。


拉致問題について

7日に行われた日米首脳会談後の会見で、トランプ大統領は、
「北朝鮮との間で、拉致問題を間違いなく確実に議論する」と発言。
一方、安倍総理大臣は、
「最終的には、私とキム・ジョンウン朝鮮労働党委員長の間で、
解決しなければならないと決意している」と述べ、
日朝首脳会談の開催に意欲を示しました。




北朝鮮は、今月4日の時点で、
「拉致問題は解決済み」という従来の主張を、繰り返しています。


6月3日放送「終盤国会の重要課題 政策責任者に問う」

働き方改革関連法案について

政府・与党が最重要法案と位置づける働き方改革関連法案は、
先週、衆議院を通過し、あすから参議院で審議されます。
この中では、
▼時間外労働に罰則付きの上限規制を設けることや、
▼「高度プロフェッショナル制度」の導入、
▼「同一労働同一賃金」の実現に向けた取り組みなどが盛り込まれています。



このうち「時間外労働の上限規制」では、
臨時に特別な事情がある場合でも、時間外労働の上限は、
▼最大で年間720時間
▼ひと月あたりでは100時間未満
▼2か月から6か月のいずれの期間の平均も80時間
とするとしています。

一方、「高度プロフェッショナル制度」は、
高収入の一部専門職を対象に、働いた時間ではなく成果で評価するとして、
労働時間の規制から外す仕組みです。
残業や休日出勤をしても割増賃金は支払われません。
休日は、年間104日以上、4週間で4日以上を確保することが
義務づけられます。
また、対象になった労働者が
その後、制度から離脱することも可能だと明確にする修正が行われ、
衆議院を通過しました。


IR整備法案について

IRとは、カジノに加え、ホテルや商業施設、国際会議場などが
一体として整備された「統合型リゾート施設」のことで、
シンガポールなどでは観光拠点の1つになっています。

このカジノを含むIRの整備に向けた法案が、衆議院で審議されています。
この中では、
▼施設の整備区域は全国で当面3か所までとすることや
▼日本人利用客などを対象にカジノの入場料を6000円とし、
▼入場回数は1週間で最大3回、4週間で10回までに制限することなどが
盛り込まれています


北朝鮮問題への対応について

開催されるかどうか注目されていた史上初となる米朝首脳会談について
アメリカのトランプ大統領は1日、
当初の予定通り、今月12日にシンガポールで開催すると発表しました。
今週の8日と9日には、
カナダでG7サミット=主要7か国首脳会議が開催されますが、
その前の7日にワシントンで日米首脳会談が行われ、
北朝鮮問題での連携を確認する見通しです。




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