2020年11月09日 (月)「フィンランドと鳥取」
廣田直敬
鳥取県立博物館で行われている「ザ・フィンランドデザイン展」
ご覧になりましたか?
私は10月9日、開幕前夜に、生中継をしに行きました。
松、モミ、カバなど、強じんさが足りない木を重ねて合板にし、強度を増す。
その上でカーブを生かしたデザインにして、機能性と見た目の美しさを兼ね備えた家具。
重ねて収納することまで見越したデザインのグラス。
たとえ大量生産品でも、美しさを犠牲にすることなく考え抜かれたデザイン。
ファッションが好きな人ならば、織物(テキスタイル、という方がピッタリしますか?)や、オーロラなどフィンランドの自然を取り入れた柄にも目を奪われます。
中継の最後に「今年、この展覧会を見られるのは、日本でここ、鳥取だけです」と言いました。少しだけ“なぜ鳥取で?”と思っていましたが、その後、いろいろなことを学びました。
「観賞するために造られた美術工芸品だけが美しいものではなく、むしろ用いるために作られた実用品の中にこそ真の美しさが表現される」というのは、自らの立場を「民藝のプロデューサー」とした吉田璋也のことばです。医師ですが、鳥取の陶芸や家具の良さを全国に広めた方です。旧吉田医院を見学した時に知りました。
なるほど、“美術と実用”というのが、フィンランドと鳥取の共通点かぁ、と膝を打ちました。
「ザ・フィンランドデザイン展」は11月15日までの開催です。
投稿者:廣田直敬 | 投稿時間:09:45