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投稿者:下境 秀幸

2021年11月30日 (火)あの場所で


あの場所で、あの相手と、また戦う。
今回は、あの場所に下境が行ってきました。
20211130_shimosakai001.jpgのサムネイル画像

そう、あの場所とは神奈川県平塚市。
2年前は増村アナウンサーが訪れました。

2019年12月14日 J1参入プレーオフ決定戦
湘南ベルマーレ 1-1 徳島ヴォルティス

この戦いの末、ヴォルティスは、J1昇格はなりませんでした。

増村アナが先日このブログで掲載した写真と
ほぼ同じ場所から、富士山を望んでみました。
(ことし10月22日の増村アナ異動ご挨拶の回をご参照)

今回は、雲がかかって富士山の姿がはっきりとは見えなかったですが、
「これは前回とは違う流れかな」と前向きに捉えて、
スタジアムに向かいました。
ヴォルティスの選手に聞いても、
「悔しい思いをした、あの日の自分を忘れていない」と話していました。

Jリーグのクラブのように、NHKも転勤で放送局を構成する人が変わりますが、
前任者の気持ちにも思いをはせながら、今回の取材に臨みました。

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2021年11月27日 J1第37節
残留を争う、湘南ベルマーレとの直接対決、結果によっては
ヴォルティスの降格が決まってしまう、運命の90分のキックオフ。

冷たく張り詰めた空気。黄緑色の完全アウェーの雰囲気。
応援グッズのハリセンの音が見事にそろっていて、圧迫感を感じます。

前半から、守備のブロックをしくベルマーレと、
その外側でボールを回すヴォルティスという構図。
攻撃を組み立てるキーマン岩尾選手へのパスコースを相手FWに
しっかり消され、パスワークを発揮できません。0-0で折り返し。

私も、重苦しい空気の中、「ロングボールかセットプレーが重たい試合を
変えるかな」と感じていました。

試合が動いたのは、後半21分。ヴォルティスのコーナーキック。
長身のターゲットとなる選手がニアサイド付近で散る。
岩尾選手からのボールはそこではなく、ファーサイドへ。
飛び込んできたフリーの宮代選手がワンタッチシュート。
GKがはじく。
ゴール前で相手にユニフォームをつかまれた岸本選手が、
体勢を崩しながらも、押し込む。
1-0。

その後の、30分間近くは、とてつもなく長く感じましたが、
ヴォルティスが守り切り、直接対決を制しました!
2年前の借りも返すような勝利となりました!

これで、残留争いの行方は最終節へ。
清水エスパルス、湘南ベルマーレ、徳島ヴォルティスの3チームのうち、
17位になった1チームはJ2降格です。
下記は、第37節終了時の順位表です。

              勝点 得失点差
15位 清水エスパルス   39  -18  
16位 湘南ベルマーレ   36   -5
17位 徳島ヴォルティス  36  -19

ヴォルティスの残留条件は複雑ですが、
サッカーの常識的なスコアを考慮すると、
最終節、ヴォルティスが勝つか引き分けて、
他会場の結果次第で、J1残留が決まります。

もちろん引き分けよりも、
勝つことで、可能性が広がりますので、
ホームの雰囲気を追い風にして
勝ち点3を手にしてほしいところです。

J1最終節 徳島ヴォルティス対サンフレッチェ広島は、
徳島県内向けの総合テレビで、中継でお伝えします。
12月4日(土)午後2時からです。
解説は宮澤ミシェルさん、
実況は下境が務めます。

私も、Jリーグ実況を担当して15年になりますが、
残留や昇格がかかる試合の実況は数えるほどです。

今から手汗をかいています。

あと1試合。
ヴォルティスには力を出し切ってほしいです!

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