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読む72時間 「バク転教室 明日に向かって跳べ!」

2018年07月26日

名物TVウォッチャー・吉田潮が読み解く!『ドキュメント72時間』

 バク転教室に通う中高年を心の中でちょっと馬鹿にしていた。「なぜ今バク転?」と。ごめんなさい。心改めます。なぜなら人それぞれの理由に説得力があったから。1時間2000円、子供も大人も通う教室で得るものは無限大。

 45歳歯科医の男性は10年通って、バク転連続技も会得。「スポーツジムに通っても変化がないし、わかりづらい。喜びを感じなさそうだから」という。友人にバク転映像を見せても「ふーん」で終わる寂しさ。でも、静かにじわっと伝わってくる。達成感と満足感の強さが。

 29歳男性は会社の新年会でバク転(股間に葉っぱ1枚で)を披露し、その快感がやみつきに。「バク転はたかだか1~2秒で、人が『わぁ!』となる。仕事でそんな瞬間はない」。葉っぱ一枚でそりゃ喝采だ。瞬間芸は心を掴む。仕事のミスもバク転できる優越感で乗り切る。

 41歳の男性は6年目で、バク転とバク宙の連続技もマスター。「年だから、とあきらめるのはもったいない」。妻に馬鹿にされ、反対されても有言実行。不動産業の男性は「空間把握能力が違って、発想の仕方が変わってきた」という。思いもよらぬバク転の効用がすごいぜ!

 もちろん目論見があって通う人もいる。声優を目指す21歳女性は、ライバルとの差別化が目的。28歳女性は趣味のコスプレで、生々しい画像が撮りたいという。「体で生きていけるように」と息子を通わせる整体師夫妻もいれば、「本当は自分がやりたい。息子と入れかわりたい」と熱く語る48歳父も。腰痛持ちには厳しいね。自分の夢を子供に託す親も、結構多い。
「人とは違うことができる」「昨日できなかったことが今日できるようになる」。すべては自信につながる。この息苦しい世の中、胸を張って歩くために、バク転という妙技が強力な心の糧となる。ちなみに「バク転できてもモテない」という厳しい現実も、うっかり証明されていた。

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ドキュメント72時間
ドキュメント72時間
人々が行き交う街角に3日間カメラをすえてみる。 同じ時代に、たまたま居あわせた私たち。 みんな、どんな事情を抱え、どこへ行く?
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