JUDGE'S PICK新井風愉

ギタイポ内田圭+ドリフターズ・マガジン

技法 / タイポグラフィ

新井風愉コメント

アイデア自体はそこまで新しくはないですが、きっちりと「その字に見える風景」を足で見つけてきているところや、それぞれの文字の特徴を活かした見せ方の工夫など、細部まで詰め切ったことがこの作品を一段上のものにしたと思います。ラストTECHNEのロゴの文字を上から重ねたりしていないのもセンスを感じます。

CUT OUT水野俊人

技法 / ワイプ

新井風愉コメント

3D技術を使ったものの中では秀逸でした。実写の動きを3D的に解析して、それに合わせて実写内の一部をその3D空間上に配置しなおして背景とのズレを見せるという、概念的にはややこしいことをしてる作品。こういうアイデアで重要なのは、普通の人間が日常で体験していることを下敷きにしているということで(この場合「視差」ということ)、そこだけをシンプルに表現することで、「わからない」を「わからないけど面白い」にできると思うのですが、この作品はそれができていると思いました。

Crowd Typing浅野大輔

技法 / クラウドソーシング

新井風愉コメント

クラウドソーシングという概念はそれ自体が新しいので、その概念で作る発想に行きづらいと思うんですが(実際このお題で作ってきた人は多くなかったです)、その分ちょっとしたことでも(今のところ)面白くなりやすいと思いました。この作品はほんのちょっとしたアイデアですが、ラストの「TE」のところで、自分の思惑と違うお茶の画像が現れてくる、というのがポイントですね。そこをちゃんと理解してうまく見せたところがよかったです。

ぐるぐる平田 耕一

技法 / マルチスクリーン

新井風愉コメント

「どうなるんだろう?」と思わせて、「なるほど!」となる作品を作るのは難しいですが、この作品はそれができていると感じました。ただこの作品のポイントは実は「ぐるぐる回るカメラ」というところで、そこにマルチ画面の要素が入ってきてしまっているのがちょっともったいないかなと思います。せめて編集上で画面分割するのではなく、たとえば…それぞれの文字を撮っている小さなモニターを並べて、それを回転させたのを撮影するとか(うまくいかないか)。それか、奥に回転する文字、その手前に回転するカメラ達(複数)、さらにその手前に、そのカメラ達の映像を映すモニタ達を並べて、奥から順番に1カットで見せていくとか?(なんとかなるかも)、などなど、ひとつの作品に入れるコンセプトをひとつに絞る努力はしたほうがよいと思いました。