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生活にすぐ取り入れられる防災情報
「防災インタビュー」では、県内外の専門家を招いて、身近な防災に役立つ情報をお伝えしていきます。
いざという時のために、出来ることから備えを始めましょう。

第26回 夏の防災

繰り返し各地を襲う台風や大雨、連日、最高気温が35度近くまであがる、うだるような暑さ。
今回の『災害に備える』は「夏の防災」を考えます。
「夏の防災」について、県防災センターの生島茂樹センター長に伺いました。

四季の防災「夏」を考える

香川県の夏の防災は台風・大雨・土砂災害・高潮など

夏に起きる災害はどんなものがありますか?

過去、香川県で特に大きな被害を出している夏の災害といえば台風、大雨、土砂災害、高潮被害などが挙げられます。
特に平成16年には、9個の台風の影響で、土砂災害、河川の氾濫、高潮などで19人の方が亡くなられました。

香川県地震津波被害想定は冬の深夜(就寝中)、冬の夕方(火を使う時間帯)、夏の正午(外出中の人が多い) 香川県地震津波被害想定は冬の深夜(就寝中)、冬の夕方(火を使う時間帯)、夏の正午(外出中の人が多い)

そうした香川の過去の夏の災害のほか、この夏に地震が来たら、どんな被害が予想されますか?

香川県が公表している地震津波被害想定では、南海トラフで巨大地震が発生した場合の最悪の被害想定を3つのシーンに分けて設定しています。
冬の深夜(就寝中に被災)、冬の夕方(火を使うことが多い時間帯)という2つのシーンと並んで想定されているのが、夏の昼12時。

夏の昼の被害は街中や繁華街では看板などの落下物、古い建物やビルの座屈(変形)など 夏の昼の被害は高層階のオフィスではロッカーの転倒やキャスター付きの電子機器が動き回る

昼間はオフィスや繁華街などに多くの人が集まっています。そのため、自宅以外で被災する場合が多いと想定されています。
家の中で過ごしている人は、1日の中で少ない時間帯であり、古い木造住宅の倒壊による死者数は冬の深夜と比較して少ないと考えられます。
夏場は自宅ではないところで被災する可能性が高く、冬とは異なる被害(看板などの落下物・古いビルの座屈、オフィス内では、キャスター付きのコピー機などによる被害)が予想されます。

暑さへの対応

夏の防災対策は「暑さへの対応」「被災する場所を考える」

季節ごとに違いがあることを踏まえて夏の防災で気をつけるポイントは何でしょうか?
夏の共通する防災ポイントは「暑さへの対応」と「どこで被災するか」です。

まず暑さへの対応について衣食住の備えから見て行きましょう。
衣食住の「衣」では、どんなことを意識すればいいでしょうか?

暑さへの対応「衣」気温が高い日が続く夏は着替えの枚数を多めに備えておく

気温が高い日が続く夏は他の季節よりも着替えの枚数が必要です。
夏の暑さで汗を多量にかき、洗濯もできず、シャワーや風呂に入れない中、こまめに着替えられることで清潔を保つことができます。
寒さをしのぐ冬場の備えと比較すると、衣類も場所をとらないので、特に肌着や下着類は多めに備えておくと良いでしょう。

衣食住の「食」では、どんなことを意識すればいいでしょうか?

暑さへの対応「食」食糧よりも水分を意識した準備を

食べるものよりも水分を重視した備蓄を心掛けるのが大切です。
通常の備蓄では生活用の3リットルの水が目安とされているが、夏はそれに加えて飲料水用に多めの水を備蓄することをおすすめいたします。
洗濯などができない日が続いても、水を多めに用意しておけば、洗い流したりできますので、夏の備蓄は水を多め備えておくことが基本だと思います。
また食べ物では、乾パン類は水分をとられるので、缶詰を多めに用意しておくと良いでしょう。

衣食住の「住」では、どんなことを意識すればいいでしょうか?

暑さへの対応「住」エアコンなどの家電は使えないことも。熊本地震で目立った車中泊増加

被災した場合、エアコンや冷蔵庫など暑さ対策の家電も使えない状況になるでしょう。熊本地震で目立った車中泊をする人も増える可能性が有ります。
夏の場合はキャンプ用のテントなどで避難生活をする人など、避難生活は他の季節とやや異なります。
いずれにしても暑さをどこでしのぐかを考えておくことが大事だと思います。

被災する場所を考える

先ほどありました夏の防災対策。続いては「被災する場所を考える」についてです。こちらはどういうことでしょうか?

被災する場所を考える 地域の状況を知らないと想定外の被害を受けることも

夏は外出する機会も多く、レジャーなどを楽しむ人が多いです。
住んでいる地域の環境とは、全く違う場所で被災する可能性が高くなります。地域の状況を知らないと想定外の被害を受けることも考えられます。自宅以外で地震に会ったら、場所や状況によってどのような行動をとればよいか考えて季節によって気温の変化や環境が変わるように「夏の防災」について考え、防災意識の向上を図り、防災減災につなげましょう。

夏が本格化しますが、大人だけでなく、夏休み中の子ども達も夏の防災を考えてもらいたいですね。

香川県防災センター 体験コーナーや展示コーナーなどが夏休み中の小中学生の学ぶ場に

香川県防災センターでは、備蓄品の展示や災害について理解を深められるコーナーなどがあります。夏休み中の小中学生も連日、多く訪れています。
これを機に夏の防災についても考えていただけたらと思います。

<香川県防災センター>
高松市生島町689-11  電話番号:087-881-0567
開館時間:午前9時から午後5時まで
休館日:毎週月曜日
一般の利用は予約は必要ありませんが、団体で訪れる際には予約が必要です。

※番組およびこのページは特定の製品・店舗を推奨するものではありません。製品・サービスの特性や使用上の制限、契約内容・条件などについては、各自におかれまして、メーカーや販売会社に十分ご確認ください。
※なお掲載している情報は放送当時のものです。
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