2018年11月

2018年11月26日 (月)

2018年、記憶に残る朝

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建設が進む新国立競技場を見ながら立ち話をする2人、横尾忠則さんと瀬古利彦さん。すごい組み合わせだと思いませんか?実はふだんあまりテレビをご覧にならないという横尾さんがお好きなのがスポーツ番組で、特にマラソンが大好きということから、今回の企画が実現しました。あの横尾さんがマラソン好き、というのも少し意外な気がしましたが、収録でのお話を聞いて深く納得。いずれにせよ、ご本人にお話を伺わない限り、決して思いつくことのない組み合わせでした。

そして瀬古利彦さん。現役時代は無類の強さを誇り、その後も大学や実業団などで指導の手腕を振るっている、まさに日本マラソン界のレジェンド。全くの分野違いの横尾さんに、どう切り込んでいくのか、こちらも全く想像はつきませんでした。

互いにリスペクトは表しながら、重い雰囲気になるのでは・・・という心配は、いい意味で、そして思い切り覆されることになります。とにかく瀬古さん、すごいです。ストレートな質問をズバズバと連発。それがとても自然体なので、横尾さんもリラックスしてお答えになっているように見えました。朝の太陽が差し込むカフェで、水を飲みながら談笑するお二人の姿は、とてもとても貴重なものでした。

 そんな雰囲気の中、お二人から印象的な言葉が次々に飛び出したのですが、その中から二つ。

「努力すると結果しか考えない、それはつらい」

これ、瀬古さんの発言ではなく、横尾さんの発言です。ご自身のことを「努力は嫌い」「怠けるのが専門」と言う横尾さんの奥底にある考えが、ほんの少し見えた気がしました。

 「ランニングハイというのは5分10分しかないが、本当に調子がいいとずっと続く」

これはもちろん瀬古さんの発言。これぞ超一流の人の口からしか出てこない言葉だと思います。何せあの42.195キロをランニングハイで走り続けるって?想像も妄想も出来ないぐらい次元の違う話です。

 収録の最後、冒頭でもご紹介した、神宮外苑を散策するシーンがあるのですが、気持ち良い秋の午前中の収録だったこともあり、お二人ともリラックスされて、いつまでも立ったままでお話を続けていました。その脇を走り抜けていく、たくさんの市民ランナー。2020年の2年前にそんな光景があったのだと、記憶にとどめたい朝でした。

投稿者:スタッフ | 投稿時間:14:44 | カテゴリ: | 固定リンク


2018年11月12日 (月)

2分15秒と400km

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ミュージシャンの矢野顕子さんと宇宙飛行士の油井亀美也さんの「SWITCHインタビュー達人達」。宇宙をこよなく愛するようになった矢野さんが、あこがれの宇宙飛行士である油井さんと念願の対面を果たす・・・という回なのですが、その今回、「2分15秒」という恐るべき記録が達成されました。

「宇宙の感動が伝えられるように表現力を学びたい」という油井さんに、矢野さんが作曲の簡単なレクチャーをする、というシーンでの出来事。矢野さんは「油井さんは自分のお名前をどう呼びますか?」というちょっと不思議な質問をします。その質問から曲が生まれるまでの時間が「2分15秒」。その間、ノーカット放送!テレビ番組としてノーカットで扱うには異例の長さですが、音楽が生まれるまでの時間としては驚きの短さです。もちろん矢野さんが生み出す音楽ですから、そんな時間で作られたとはとても思えないもの。スリリングで、誇張抜きに「目が離せない」シーンなのでお楽しみに。

ただ矢野さんご自身がおっしゃっていたのですが、2分15秒で音楽を生み出せるようになるまでには、膨大な音楽の蓄積が必要であることは言うまでもありません。矢野さんの耳に吸い込まれていった名曲の数々、その一曲一曲が生まれるまでには、また膨大な蓄積がある訳ですから、よく考えてみれば気の遠くなるような話なのです。

 気の遠くなるような話といえば、宇宙ですよね~(ちょっと強引!)。でも今回、油井さんはその宇宙がとても身近に感じられるような話をしていただけました。無重力、宇宙食、知っているようで実は全然知らなかったんだ!と驚きの連続です。油井さんが作業をしていた国際宇宙ステーション(ISS)は高度およそ400キロで地球を周回しているそうです。400キロ、これ実は東京と大阪の直線で結んだ距離に近いのです。そう言われると割と近い気がしますが、油井さんが語る話は、そこにいるだけで人生観がガラっと変わってしまいそうなお話ばかりでした。地上から400キロの所に行くと、文字通り人は生まれ変わるのです。

 短いようで長い、近いようで遠い。今夜は音楽を聴きながら宇宙を眺めてみませんか?

投稿者:スタッフ | 投稿時間:09:33 | カテゴリ: | 固定リンク


2018年11月06日 (火)

ピタッとくる場所

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今回は台湾のオペラハウスの建築などで知られる世界的建築家・伊東豊雄さんと、世界各地で人が暮らす「家」を撮り続けている写真家の小松義夫さんが人と建築、特に家との関係について語り合います。そして今回、いわば「もう1人の主人公」となっているのが、お2人がトークする「場所」です。愛媛県・大三島。今、伊東さんはこの島に足しげく通い、島に昔からある建物を生かしながらホテルやカフェを作り、ここを日本一魅力のある島にして外から人を呼び込もうという試みを続けられているのです。

 トーク収録のため大三島を訪れてみると、迎えてくれたのは穏やかな青い海と空。そして豊かな緑。前半のトークの舞台となった「今治市伊東豊雄建築ミュージアム」は海辺に建っていることもあり、トークの最中ときおり涼しい風が吹き抜けます。前日から島を訪れさまざまな建物を写真におさめたという小松さんに、伊東さんが島の印象を尋ねると「来た途端に、非常に心が安らぎます」とのお答え。さらに小松さんは「いるだけで何かがピタッとくる・・・伊東さんにとってそういう場所だったと思うんですけど」と言葉を続け、伊東さんも「なるほど」と納得された様子でした。

 そしてトークは、大三島での活動を続ける伊東さんの建築への思いから、「そもそも建築は誰のためのものなのか?」という問題、さらには現代の都市の景観についてまで、島の風景のように穏やかなトーンで、でも深く深く掘り下げられていきます。後半は伊東さんが古い小学校だった建物を元に作ったホテルに場所を移し、小松さんが撮った世界各地のさまざまな家についての対話が繰り広げられます。小松さんはなぜ「家」を撮り続けるのか?そのきっかけとなった若き日の小松さんの体験とは?

 小松さんの「ピタッとくる場所」という言葉に象徴されるように、人にとって居心地のいい建築や場所とは何か?を探る対話となった今回の番組。お2人の味わい深いお話とともに、その居心地のいい場所を体現する島の穏やかな風景がとても印象に残った収録でした。

投稿者:スタッフ | 投稿時間:13:24 | カテゴリ: | 固定リンク


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