2018年10月

2018年10月29日 (月)

終わらない話

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「はい、OKでーす。お疲れ様でした」と何度声をかけたことでしょう。大竹しのぶさんと太田光さんの収録での出来事です。我々スタッフが「OKですよ、終わりですよ」と合図を出すと、「今日はどうも・・・」とシメに入るのですが、どちらからともなく「ところであれは・・・」と話が始まると大盛り上がり。お二人とも大変にお忙しい方ですから、こちらは再度「本当にOKです、有り難うございました」と声をかけるのですが、また会話が始まり・・・という感じで、本当に心から会話をするのを楽しんでいらっしゃる様子でした。

そんな大竹さんと太田さんの言葉のキャッチボール、我々が準備した台本は開始早々に“無きに等しい存在”となり、話の行方はお二人の手に委ねられました。二人がともにファンだという忌野清志郎さんの思い出話など、予定にはなかった話題が次々に飛び出してきます。「面白いけど、どんな番組になるんだろう」と正直若干不安も抱えて編集室に入ったのですが、編集して改めて聞くお二人の話はなんと!まるで“二人の頭の中に台本があったかのように”見事につながっているのです。スタッフの目を盗んで二人で打合せをしていた、なんてことは絶対に無い訳ですから、才能のたまもの?

 お二人の話は爆笑するところもあり、しんみりともさせ、とても考えさせられます。お二人ともシャイな方ですから、演技や笑いについて熱く語ったりはしません。けれども例えば大竹さんが自分の演技について語った、たった「8文字の発言」は衝撃的で、私は生涯忘れないような気がします。そして締めくくりの言葉は「それぞれの人生、バラ色の人生にしなきゃ」。「バラ色の人生」、伝説のシャンソン歌手エディット・ピアフが歌い、大竹さんが舞台で、そして最新アルバムで歌っている曲です。その話をする時のお二人の声はとても小さく、まるでつぶやくかのように語られるのですが、聞く人の心をとても熱くすると思います。ふたりの終わらない話は、全ての心疲れた者のために話されていたのでは?という気持ちになったのです。

なお、この回の再放送は現在日程調整中のため、未定となっております。決まりましたらお知らせしますので、よろしくお願いします。

 

 

投稿者:スタッフ | 投稿時間:09:21 | カテゴリ: | 固定リンク


2018年10月16日 (火)

昭和30年から遠く離れて

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「1円硬貨発行」「洗濯機、冷蔵庫、テレビが三種の神器と呼ばれる」、まだ広場が原っぱで土管が転がっていたころ、今回の出演者、映画監督・演出家の堤幸彦さんと産科医の川鰭市郎さんは生まれました。1955年、昭和30年のことです。収録前、お二人とも相手が同じ年の生まれということに触れていました。年齢を重ねて同学年の人と話をする、というのも考えてみれば感慨深いものですよね。

お二人は単に同じ年に生まれた、というだけではありません。その時代のエネルギーを受け、その時代の挫折も知り、その上で自らのキャリアを築き上げてきた。それだけに思うことは様々なのではないでしょうか。番組には全ては収め切れていませんが、70年代のロック、カウンターカルチャー、若者達の夢と挫折、お二人の「昔話」は尽きることがないようでした。しかしそれは単なる昔話ではありません。今回の収録、その「昔話」が見事に伏線となって、後半の話にまでつながっているので、是非お楽しみに。

トーク収録の後半戦は、都内にある純喫茶で行われました。これが実にいい雰囲気のお店で、おいしそうなコーヒーの豊かな香りが漂う中で撮影が始まりました。堤監督、川鰭医師、自分の道を貫いて実績を築き上げた方がコーヒーを飲む姿というのは、実にカッコいいもので、純喫茶のようなお店がよく似合います。

「純喫茶が似合うオトナ」って、なんか良くないですか?(笑)年齢を重ねた落ち着きはありつつ、心の中でまだまだ燃えさかるパトスがある、そんなイメージです。お二人もまさにそんな方でしたが、同時にお二人が若いころ、喫茶店でどんな風にコーヒーを飲んでいたのかなとも想像してしまいました。仲間と熱く議論しながら、自分のことはどこか冷静に見つめているとか、勝手な妄想が広がる・・・。

 なお、この回の再放送は来月、11月9日深夜12時からになりますので、よろしくお願いします。

投稿者:スタッフ | 投稿時間:10:25 | カテゴリ: | 固定リンク


2018年10月08日 (月)

おもしろい

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「おもしろい」という言葉、どのような意味だと思いますか?辞書で調べてみました。

「何かに心がひかれる様」「普通とは変わったところがあり興味をひかれる」「こっけいで笑える」などなど。英語ではもちろん「interesting」。どうもいずれの解釈も「心が持って行かれる」ところは共通しているようです。

今週の、奈良岡朋子さんと勅使河原茜さんの回、とてもおもしろいです。といっても爆笑トークという訳ではなく、驚きの連続という訳でもありません。でも「興味深い」というより「考えさせられる」というより(そういう面ももちろんありますが)、やはり「おもしろい」のです。収録の間、私は番組のことも忘れて、お二人の話に文字通り心を持って行かれていました。

 劇団民藝さんの稽古場で行われた収録。奈良岡さんは椅子に座るとスッと背筋が伸び、お芝居の道に入るまでの事から、今も現役であり続けるために欠かさないことなどについてお話していただきました。言葉がきれいで、無駄がなく、意味は明瞭、それでいて皆さんご存じのあの語り口です。ひょっとすると「おもしろい話」に欠かせないのはそういう要素なのかもしれません。

そして勅使河原さんは、奈良岡さんとの意外な“縁”や思い出話に加え、ライブでいけばなの模様を見せていただきました。いけばなというものに全く知識のない我々にとっても、少しずつ作品が出来上がっていく過程は、とてもスリリングでした。こういう未知でスリリングなものも、やはり「おもしろい」要素なのでしょう。

 ところで、番組の中でも紹介されますが、実は奈良岡さんは勅使河原茜さんのお母さんと大の親友。つまり今回は「母の親友」と「親友の娘」のSWITCHインタビューなのです。

いろいろな経過をたどって、日本を代表する俳優になり、いけばな草月流第四代家元になり、番組で本当に久々にじっくり話をする。これだけでもおもしろそうではありませんか?

投稿者:スタッフ | 投稿時間:07:54 | カテゴリ: | 固定リンク


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