第8回(2007年)
「予感」 (イラン=NHK)
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「ガレージ」 (インドネシア)
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「1735km」 (ベトナム)
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「雨の味」 (シンガポール)
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「京義線(キョンイセン)」 (韓国)
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予感
Hidden Feelings
国際共同制作作品
2007年/イラン=NHK/カラー/90分
●2008年 ファジル映画祭
【物語】
イランの首都テヘランに暮らす中産階級の夫婦に訪れる愛の危機を描く現代劇。テヘランで広告会社を営むアミール(40歳)と精神科医シミン(35歳)は、人も羨む理想の夫婦だ。しかし、結婚当初の子供の死産を契機に、夫婦間の愛情は冷え切っていた。砂漠で車を暴走させることでストレスから解放されるアミールは、ある日不思議な兄妹に出会う。清楚な魅力を秘めた妹ネダと、心の病に侵された兄バーラム。夫婦と兄妹は次第に悩ましくも悲劇的な運命の糸に絡め取られてゆく。アミール、シミン、ネダ、バーラム、4人の思いは複雑に交錯する。
【監督】
モスタファ・R・キャリミ
【キャスト】
モハマド・レザ・フルタン
マータブ・ケラマティ
ハーメド・ベーダド
ニユシャ・ゼイガミー
ガレージ
Garasi
上映作品
2006年/インドネシア/カラー/110分
●2006年 シンガポール国際映画祭
●2006年 東京国際映画祭 アジアの風部門
【物語】
若者たちがいて音楽がある。そしてドラマが始まる。舞台はインドネシア・バンドン。ロックバンドに夢をかける少女ガイアと、地元の民族音楽楽団一家に生まれながらロックを目指すアガ、友人のアワンが巡り会いインディーズ・ロックバンドを結成する。自主製作したCDがヒットして一躍有名になる3人だったが、その一方でメンバーそれぞれが抱える事情やガイアの出生の秘密など様々な問題が起こる。仲間同士の友情と対立、そして恋が生まれる。ハイテンションなロックに乗せて、彼らの青春が突っ走る。オーディションで選ばれた主演の3人は、この映画をきっかけに実際にバンド活動を行っており、インドネシアの人気グループとなった。
【監督】
アガン・セントーサ
【キャスト】
アユ・ラトゥナ
フェディ・ヌリル
アリエス・ブディマン
1735km
1735KM Jackfruit Thorn Kiss
上映作品
2005年/ベトナム/カラー/110分
【物語】
1735kmとは、ベトナムのハノイからホーチミン市(旧サイゴン)を結ぶ鉄路の総距離。ここにも、若い男女の出逢いと物語がある。結婚を間近に控えた美しいチャムアンと若き建築家キエンは、ハノイからホーチミンに向かう列車で偶然隣り合わせになる。しかし予期せぬ出来事によって二人は列車から取り残されてしまう。まだ先は長いのに手持ちの金がほとんどない二人。ホーチミンに帰るためには協力しなければならなくなる。ハノイ、フエ、ホイアンなどベトナムの美しい風景をたどりながら二人の旅は続く。最初はかみ合わない二人だが、やがて互いを理解し始める。ベトナム映画の新しい流れを感じさせるスタイリッシュなロマンティックコメディ作品。
【監督】
グエン・ギエム・ダン・トゥアン
【キャスト】
ズーン・イエン・ゴック
ホー・カイン・チン
雨の味
Smell of Rain
上映作品
2006年/シンガポール/カラー/93分
●2006年 リヨン・アジエクスポ映画祭
【物語】
初恋、その甘美さと切なさ。シャオチーは孤独で心を閉ざした青年。幼い頃、雨の降るなか母に捨てられたことが忘れられず「雨の匂い」を感じるたびに苦い気持ちがよみがえる。幼なじみの親友コンロンと二人で世間から距離を置いて暮らしていたシャオチーだったが、ある日運命的に現れた少女リアによって彼は心をかき乱される。心に砦を築いて生きてきた彼だったが、少しずつ現実と向き合い過去と訣別し愛を感じるシャオチー。そして最後に意外な結末が待っている。シンガポールの空の下、印象的な映像美と心象的なモノローグでつづられる、はかなくも鮮烈な青春映画。登場人物も少なく、セリフも少ないが心に強く訴えかけてくる作品。
【監督】
グロリア・チー
【キャスト】
ナサニエル・ホー
トレイ・ホー
リア・ロウ
京義線(キョンイセン)
The Railroad
上映作品
2007年/韓国/カラー/107分
●2007年 トリノ映画祭 最優秀男優賞・国際批評家連盟賞
【解説】
退屈な日常の中でも誠実に働くソウルの地下鉄運転士マンス。最近、自分の運転する電車を待ってプレゼントを渡してくれる女性がいる。彼女の存在はいつしかマンスの小さな楽しみになっていた。しかし、突然彼女は事故で死んでしまう。マンスは強い衝撃を受け休暇をとる。一方、大学の先輩教授と危険な関係を続ける女性講師ハンナ。彼女の心も満たされることがない。心に重荷を抱えた二人が京義線の同じ列車に乗り合わせる。偶然から、行き止まりの国境の駅に降り立つ二人。小雪舞う道を歩きながら、見知らぬ男と女が始める二人だけの旅。後戻りの旅だが、二人にとっては生きる望みを模索する旅。舞台は韓国、南北を貫いて走る鉄道・京義線。デジタルキャメラの特性を駆使し映像が印象的。
【監督】
パク・フンシク
【キャスト】
キム・ガンウ
ソン・テヨン