2022年06月26日(日) ちゃんと伝わる!"上手な音読"
ベテラン声優・古川登志夫さんと柿沼紫乃さんの「音読」の極意を大公開!
初級編:音読は普通に読む半分くらいのはやさで読もう!
・人は自分が思っている以上にはやく読んでしまう
・早口で読むと相手にうまく伝わらない
・音読はゆっくり読んで、聞いている人の脳がイメージに変換する時間をつくる必要がある
・音読が苦手な人の悪循環(恥ずかしいから早く終わらせたい→早口になる→間違えやすくなる→間違ってさらに恥ずかしくなる)を断つことが大事!
だから普通に読むはやさの半分ぐらいのはやさを意識してゆっくり読むことが超大事!一文字一文字を目で追っていくように読むことを意識すると、自然とゆっくり読むことができて声も大きくなるよ!
中級編:音読は切れめが大事
文章を読むときに切れめの位置をよく考えることが大事!文章の内容によっては、切れめの位置を変えると伝わる意味がまったく変わってしまう。
【例】「大きな目の猫を抱いた女の子」という文章
「大きな目の」のうしろに切れめを入れると女の子の目が大きいと聞こえる。
「大きな目の猫を」のうしろに切れめを入れると猫の目が大きいと聞こえてくる。
*上記の例だけでなく、文章には「、(読点)」や「。(句点)」以外にも上手に切れめを入れると、聞きやすくなる場所があるよ!
すイエんサーのナレーション担当・麻倉ももさんからのアドバイス:音読は下読みが大事!
声に出さなくてもいいので音読前に必ず「下読み」をする。下読みで内容を理解して、切れめを入れると「内容がわかりやすくなる場所」を探す。それを下読みの時に考えておくことが大事!切れめの場所に斜め線を書いておくと読みやすいよ。
上級編:音読は立てる!
ちゃんと伝えたい大事な単語は立てる(強調する)ことが大事!日本語は、文章の中のどの場所を強調するかによって、伝わる意味が変わってしまうことがある。
【例】「この本をあなたに貸してあげる」という文章
・「あなたに」を強調すると「何人かいる中の一人に貸す」という感じで伝わる。
・「この本を」を強調すると「たくさんの本の中から選んだ1冊を貸す」という感じで伝わる。
・「貸してあげる」を強調すると、あげるのではなく「貸す」ということが強く伝わる
古川さんからのアドバイス
文章を正しい意味でわかりやすく伝えるために、切れめに「斜め線を書く」だけでなく、強調する単語などにも「丸で囲む」「横に線を書く」など印をつけておくと読みやすくなるよ。
みんなもプロの極意を学んで、音読を得意にしちゃおう!