90年代、映像は何を映し出してきたのか?宮沢が重要な作品として選んだのは、北野武監督の「ソナチネ」だった。その映像をもとに、人間の「立ち姿」の考察をしながら、彼は何を表現したのか、を探る。「TVゲームのような戦争」とも言われた湾岸戦争の映像や、オウム真理教に関する事件のニュース映像は、私たちの感覚の何かを変えたのでは?さらに、バーチャル格闘ゲームの登場、電子ペットブーム、「自撮り」カルチャーのはじまりなどを追いながら、私たちにとっての「リアル」が変容していった時代の変わり目をみつめる。