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研究内容紹介

高度番組制作技術

概要

 高品質で魅力的なコンテンツを提供するための番組制作技術として、AI(Artificial Intelligence:人工知能)やビッグデータを活用した番組制作支援技術、スポーツ中継・音楽番組などの番組素材を無線伝送する技術、スポーツの競技音などをクリアに収音する音響技術の研究開発を進めている。
 番組制作支援のためのコンテンツ要素抽出技術の研究では、映像検索技術として、顔検出・顔認識技術、映像中に写りこんだ文字列の検出技術、入力画像と同一の被写体が映る画像を探す類似画像検索技術の精度向上を図った。また、ソーシャルメディア分析システムに画像認識を組み合わせて、ツイートの抽出精度を向上する技術の検討に着手した。
 映像要約技術の研究では、自動要約のデモシステムを構築するとともに、投稿動画から要約映像を自動生成するシステムを開発し、放送番組で使用した。また、4Kモノクロフィルム映像をカラー映像に自動変換する技術の研究に着手し、ディープニューラルネットワークによる変換手法を開発した。
 コンテンツ制作支援技術の研究では、ソーシャルメディア分析技術として、ツイートからニュース制作に役立つ情報を取得し、火事・火災、交通事故などの24種類のカテゴリーに分類するシステムを開発した。また、原稿作成支援技術として、放送局の過去のニュース原稿と河川のセンサー情報を利用して、豪雨や台風の際に河川に関するニュースの原稿案を自動作成するシステムを開発した。
 AIやビッグデータを活用した番組制作支援技術の実用化に向けて、技研の“スマートプロダクションラボ”の活動を推進した。技研公開2017で各技術を分かりやすく紹介するとともに、各種展示会や放送センターの関連部局および外部からの来訪者へのデモンストレーションを多数実施し、外部への展開や関連部局との連携をより一層強化する取り組みを推し進めた。
 ワイヤレスカメラの研究では、2020年の実用化に向けて、スーパーハイビジョン対応の送受信装置の開発を進めた。125MHzの広帯域を利用できる42GHz帯ワイヤレスカメラの伝送方式として、OFDM(Orthogonal Frequency Division Multiplexing)方式とSC-FDE(Single Carrier-Frequency Domain Equalization)方式の装置を試作し、実際の運用に即した評価実験を行った。また、送受信基地局までのIF(Intermediate Frequency)信号をイーサーネットで伝送する装置の研究を進め、クロック周波数の高精度な同期手法を開発したことにより1024QAM等の超多値変調信号にも適用可能となった。
 音響技術については、大勢の歓声の中でもスポーツの競技音をクリアに収音するために、極めて鋭い指向性を有するウルトラ指向性マイクロホンの研究を進めた。ショットガンマイクロホンの性能を高精度にシミュレーションする技術を開発するとともに、サイドローブ抑圧に効果的な信号処理法を提案した。