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研究内容紹介

インターネット活用技術

概要

 多様化する視聴者の生活環境に対応したサービスの実現を目指し、インターネット活用技術の研究を進めた。
 クラウド型メディア統合プラットフォームの研究では、テレビ番組が放送やインターネットなどさまざまなメディアで配信され、スマートフォンなど各種端末で視聴される中で、視聴者の状況に合ったメディアや配信元を自動選択して番組を表示するメディア統合プラットフォームの研究を開始しシステムを試作した。実現に向け、リンク記述法の検討や生活環境で放送と通信の受信状況測定実験を行った。
 また、ハイブリッドキャストにおける放送と通信の高精度同期機能を活用し、リアルタイムデータを放送に同期提示するシステムの検証実験を行った。SHVマルチメディア放送について、MMT(MPEG Media Transport)で多重化された、ARIB規格の汎用データ伝送方式を検証する受信機を試作し動作検証した。
 端末連携サービスの研究では、テレビとIT技術を連携させた新しいサービスシステムの研究を進めた。視聴ログとスマートフォンの位置情報を連動させて情報を提示する行動位置連動サービスシステムの試作、8Kディスプレー上で大量の動画を同時再生しタッチやジェスチャーで操作できる8K Time into Spaceの開発、AR(Augmented Reality)技術をテレビに活用したAugmented TVの開発を進めた。また、テレビを一人で視聴している時でもロボットと一緒に楽しめる環境を実現するテレビ視聴ロボットの研究を開始し、テレビ位置の検出や番組関連の発話生成機能を開発した。
 番組情報利用の研究では、テレビ視聴と生活行動をつなぐ利便性の高い放送通信連携サービスの研究を開始した。スマートフォンを介して、テレビが多様なアプリやIoT(Internet of Things)機器と連携する基盤システム、ハイブリッドキャストの共通コンパニオンアプリの拡張機能の設計と試作を行った。
 また、放送局のデータの利活用を目指し、Linked Data形式で公開する取り組みや、データ構造化による教育やスポーツ分野の新サービスの開発、番組字幕に含まれる人物情報をWikipediaの見出し語にひも付けるエンティティリンキング手法の検討を行った。
 ハイブリッドキャストの普及に向けた技術検討として、受信機の性能向上をねらい、ブラウザーのパフォーマンステストをIPTVフォーラムで実施するとともに、HbbTVとの相互運用検討のため、欧州でHbbTVの調査を行った。
 ネット配信技術の研究では、2015年度に引き続きMPEG-DASH方式の動画視聴プレーヤーの開発を進めた。同プレーヤー技術はIPTVフォーラムを通して同会員に公開し、民間放送事業者や配信事業者に広く利用され、新たな配信サービスの創出に寄与した。安定性の高い動画配信の実現に向け、配信経路の混雑状況により、視聴者端末ごとにきめ細かく配信経路を制御する技術や、アクセス数が増えても安定した品質でライブ動画配信を継続できる技術として、伝送レート制御技術を開発した。
 セキュリティー基盤の研究では、クラウドサーバー上で視聴者の情報を保護しながら、サービス事業者の属性に応じて閲覧権限を指定できる属性ベース暗号の研究を進め、端末処理負荷を抑える暗号方式や暗号化したまま検索可能な暗号方式を開発した。また、IoT機器で安全に情報を秘匿するための軽量な共通鍵暗号の開発や、受信機の復号鍵の不正コピーを防ぐ不正利用者追跡暗号技術の研究を行った。さらに、放送局のサイバーセキュリティーに関する調査研究を開始した。