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研究内容紹介

インターネット活用技術

概要

 放送と通信の融合時代にふさわしい新たなサービスの実現を目指し、インターネット活用技術の研究を進めた。
 放送連携クラウドサービスの研究では、2014年に(一社)IPTVフォーラムで策定されたハイブリッドキャスト技術仕様2.0版の機能実証や標準化への寄与、ベンチマークテスト開発など普及促進のための取り組みを推進した。新たな標準化への取組みとしては、MPEG-DASH(Dynamic Adaptive Streaming over HTTP)関連の運用規定の改定やTTML(Timed Text Markup Language)字幕の運用規定の策定への寄与を行った。動画配信方式としてMPEG-DASHのハイブリッドキャストへの適用を目指し、対応プレーヤーの開発や検証を行った。
 また、2016年の8Kスーパーハイビジョン(SHV)試験放送開始に向け、マルチメディア放送関連の(一社)電波産業会(ARIB)標準規格の改定および運用規定の策定に寄与した。文字スーパー・字幕方式では、通信との共用を考慮したARIB-TTMLが策定され、検証を行った。
 放送通信連携システムの研究では、従来のテレビに限定しない新しいサービスの検討を進めた。モバイル端末向けの番組情報提供サービスやSHVにタッチパネルを付加した新しい視聴空間を検討した。テレビと携帯端末が連携したAR(Augmented Reality)技術によるAugmented TVの主観評価実験やデジタルサイネージ応用を行った。
 番組関連情報利用の研究では、番組関連情報を活用したサービス創出の可能性を示すため、LOD(Linked Open Data)形式で活用するAPI(Application Program Interface)開発とLOD形式の番組表情報の公開、セマンティックウェブ技術を使った教育分野のアプリケーションを試作した。
 番組解析技術の研究では、出演者のカット単位の自動認識やサッカーボール自動追跡などの番組シーン解析のシステム開発を進めた。視聴状況解析の実験では、一部の映像内容と表情や生体反応の間に一定の反応傾向があることを確認した。また、SNSで視聴者の反響の大きい番組シーンを視覚的に確認する可視化システムを試作した。
 分散サーバー放送システムの研究では、これまで開発してきたタイムザッピングシステムに、タグを用いたザッピングの利用を促進する機能の追加と評価実験を行い、効果を確認した。端末性能に依存しないシステムを目指し、視聴ソフトウェアをクラウドサーバーで実行する開発も行った。
 動画配信技術の研究では、受信機やスマートフォンなど各種端末に向けた安定配信のため、動画ストリーム生成技術、MPEG-DASH視聴プレーヤーの技術検討を進めた。MPEG-DASHのブラウザー実装上の問題点を明らかにし、W3C(World Wide Web Consortium)の技術会合で民放と共同で課題提起の報告を行った。
 セキュリティー基盤では、視聴者の情報をクラウドサーバー上で安全に保管・提供する属性ベース暗号システムの研究を進め、一部の暗号化をクラウド上で行い端末負荷を軽減する安全な暗号方式を開発した。また、受信機の暗号用復号鍵の不正コピー防止のための暗号技術や、スクランブル用の暗号方式の更新技術の研究を行った。