No.172 2018年11月発行

地上放送高度化に向けた伝送技術 特集号

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巻頭言

  • 地上放送高度化に向けた伝送技術特集号に寄せて
    名城大学理工学部電気電子工学科 教授 都竹愛一郎
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解説

  • 地上放送高度化に向けた研究開発
    土田健一
    PDF ↓概要

    概要
    わが国では,2003年12月の地上デジタルテレビジョン放送の開始から今年(2018年)で15年となり,現在,地上波によるスーパーハイビジョン(4K・8K)放送などの次世代地上放送の実現に向けた地上放送高度化技術の研究開発が進められている。次世代地上放送の方式開発においては,現行の地上デジタルテレビジョン放送の伝送方式であるISDB-T(Integrated Services Digital Broadcasting - Terrestrial)の特長を継承しつつ,最新の技術を取り入れ,より周波数利用効率が高く,大容量の伝送が可能で,伝送耐性に優れた方式の実現を目指している。当所では,これまでに,地上放送の大容量化に向けた研究を進め,スーパーハイビジョン放送と移動体向け放送サービスを1つのチャンネルで同時に提供できる伝送方式を開発し,実験装置を試作してきた。本稿では,次世代地上放送の世界的な動向も踏まえて,地上放送の高度化に向けた研究開発について解説する。

報告

  • 地上放送高度化に向けた伝送路符号化方式
    蔀 拓也
    PDF ↓概要

    要約
    地上デジタルテレビジョン放送の高品質化および高機能化に向けて,現行のISDB-T(Integrated Services Digital Broadcasting – Terrestrial)方式の特長を継承した,次世代地上放送の伝送方式(地上放送高度化方式)の検討を進めている。地上放送高度化方式では,ISDB-T方式のセグメント構造や階層伝送機能などを継承しながら,新たな信号構造の導入により,固定受信や移動受信などの異なる受信形態を想定した複数のサービスへの帯域割り当ての柔軟性を向上させている。さらに,最新の誤り訂正符号や変調方式の導入により,周波数利用効率が高く,伝送耐性に優れる仕様としたことで,ISDB-T方式と同じ所要CN比(Carrier to Noise Ratio)では伝送容量を約10Mbps増加させ,同じ伝送容量では所要CN比を約7dB低減させることが可能である。本稿では,NHKが検討を進めている地上放送高度化方式の概要について報告する。
  • 地上放送高度化方式の要素技術と伝送特性評価
    朝倉慎悟
    PDF ↓概要

    要約
    地上デジタルテレビジョン放送の高度化方式(地上放送高度化方式)として,固定受信向けのスーパーハイビジョン放送と移動受信向けのハイビジョン放送を同時に提供可能とする伝送方式を検討している。伝送路符号化に関する新たな要素技術として,LDPC(Low-Density Parity-Check)符号や不均一コンスタレーション等を導入し,伝送特性の改善や伝送容量の拡大を図っている。本稿では,計算機シミュレーション,および変復調装置を用いた室内実験によって,地上放送高度化方式の固定受信に関する伝送特性を評価した結果について報告する。
  • 地上放送高度化方式の移動体向け伝送技術と特性
    宮坂宏明
    PDF ↓概要

    要約
    地上放送の高度化方式は,現行方式(ISDB-T:Integrated Services Digital Broadcasting – Terrestrial)の特徴である,階層伝送が可能なセグメント構造を継承しており,固定受信用サービスと移動受信用サービスを1つの変調波に多重できる方式である。また,現行方式のワンセグと同様に,一部の周波数帯域のみを受信する部分受信が可能である。さらに,移動受信特性を向上させるために,部分受信を行う帯域幅をワンセグの3.5倍に拡大するとともに,固定受信用サービスとは異なるパイロット信号配置を,移動受信用に選択できるようにしている。本稿では,地上放送高度化方式の移動受信環境における伝送特性を,計算機シミュレーションおよび野外実験により評価した結果について報告する。
  • 地上放送高度化方式における信号帯域幅拡張に関する検討
    白井規之
    PDF ↓概要

    要約
    地上放送高度化方式では,伝送容量の拡大を目的として,信号帯域幅を現行方式であるISDB-T(Integrated Services Digital Broadcasting -Terrestrial)の5.57MHzから5.83MHzに拡張している。信号帯域幅を拡張して,地上デジタルテレビジョン放送が使用しているUHF帯で送信するためには,既存の放送波の受信へ干渉の影響を与えないことが必須である。そこで,帯域幅を拡張した信号が既存の放送波の受信へ及ぼす干渉の影響を調査するために,複数の地上デジタルテレビジョン放送受信機を用いて干渉特性を評価し,信号帯域幅拡張の実現性について検討した。本稿では,その検討結果について報告する。

研究所の動き

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論文紹介

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発明と考案

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