No.170 2018年8月発行

技研公開2018 講演 特集号

※PDFで公開しています。

はじめに

  • NHK放送技術研究所 PDF

  • 技研公開2018より PDF

基調講演

  • NHK技研3か年計画(2018-2020年度)
    日本放送協会 放送技術研究所 所長 黒田 徹
    PDF ↓概要

    概要
    2020年に最高水準の放送・サービスをお届けすることを目標に,NHKは経営計画(2018-2020年度)を策定した。この経営計画では,放送を太い幹としつつ,インターネットも活用し,正確で迅速なニュースや質の高い多彩な番組をできるだけ多くの人にお届けすることで,「公共的価値」の実現を追求することとしている。放送技術研究所(技研)は,この「公共的価値」の実現に向けて,最先端の放送技術およびサービスの研究開発において先導的な役割を果たすために,2020年はもとより,さらにその先の2030~2040年ごろを想定し,NHK技研3か年計画(2018-2020年度)を策定した。この3か年を,新しい放送技術とサービスを“創造”するためのフェーズと位置づけ,「リアリティーイメージング」,「コネクテッドメディア」,「スマートプロダクション」を大きな柱として,より豊かな放送サービスの実現を目指した研究開発に取り組む。本講演では,このNHK技研3か年計画(2018-2020年度)の概要と,具体的な研究方針について述べる。
  • IoA(Internet of Abilities)実現への挑戦,放送の未来
    東京大学教授/ソニーコンピュータサイエンス研究所 副所長 暦本純一
    PDF ↓概要

    概要
    人間の能力をテクノロジーによって増強・拡張させる技術と,背景となる人間の探求を統合的に追求する学問領域は,ヒューマンオーグメンテーション(Human Augmentation)あるいは人間拡張と呼ばれている。拡張の対象は,知的な能力に加え,身体能力・認知能力や人間の存在などを含み,さらに障害者や高齢者の能力補綴や能力回復も重要な対象領域となる。ネットワークを介して人々やロボット・AI(Artificial Intelligence)がそれぞれの「能力(Abilities)」を結合し,相互に拡張し合うことで,ヒューマンオーグメンテーションはさらに発展する。モノのインターネットであったIoT(Internet of Things)は,IoA(Internet of Abilities:能力のインターネット)に拡張される。相互接続する関係は,人間と機械,人間と人間,その複合型など多様な可能性がある。これらの可能性は,放送の未来という観点からも極めて興味深いものがある。ヒューマンオーグメンテーションが一般化すると,人間の働き方や交流の仕方も含め,社会全体の構造も変化していくだろう。本講演では,このように多面的な波及効果が期待できる研究領域についても議論したい。

講演

  • 臨場感を超えるリアリティーイメージング
    放送技術研究所 テレビ方式研究部 部長 境田慎一
    PDF ↓概要

    要約
    当所がこれまで20年以上にわたり研究開発に取り組んできたスーパーハイビジョン(4K・8K)の本放送が2018年12月に開始される。現在当所では,2020年の4K・8Kの本格普及を目指した家庭視聴に関わる技術や,フレーム周波数120Hzも利用可能な8Kの最上位フォーマットである「フルスペック8K」の番組制作システム,地上波で8K放送を実現するための伝送技術などの研究開発を進めている。さらに,テレビの2次元スクリーンを飛び越え,3次元空間でリアルな視聴体験をもたらす「空間表現メディア」として,AR(Augmented Reality:拡張現実)・VR(Virtual Reality:仮想現実)技術の活用や,特別なめがねが不要で自然な3次元映像を楽しむことができるテレビの研究を推進し,2030年ごろの実用化システムの構築を目指している。本講演では,これらの「空間表現メディア」やスーパーハイビジョンから成る「リアリティーイメージング」の研究について,高精細な3次元イメージングを実現する撮影・表示技術や人間の視覚特性に関する基礎研究,スーパーハイビジョンの番組制作・伝送・視聴に関する技術など,最新の研究開発成果と今後の取り組みを紹介する。
  • コネクテッドメディア~“つながる”で放送が変わる~
    放送技術研究所 ネットサービス基盤研究部 部長
    (現 放送総局 デジタルセンター 専任部長)中川俊夫
    PDF ↓概要

    要約
    インターネットの普及と進展により,人々の生活や仕事は大きく変化している。当所では,ネット技術を活用し,放送と通信が連携した新しいサービスや,柔軟で効率的な番組制作を実現するための研究開発を進めている。端末の違いや放送と通信の区別を意識せずに,簡単な操作で番組を視聴できれば,より多くの視聴機会が生まれる。ハイブリッドキャストの端末連携機能を拡張し,放送事業者以外のネットサービスや家電,ロボットなどのIoT(Internet of Things)機器と連携することで,生活のさまざまな場面で役立つサービスの創出が期待できる。これらのサービスの実現には,視聴履歴などのパーソナルデータを安心・安全に利用できるセキュリティー技術も重要である。また,IP(Internet Protocol)ネットワークを活用することで,8K映像素材を安価に長距離・低遅延で中継伝送したり,遠隔地にある設備をリモートで制御したりするなど,魅力ある番組制作のための柔軟なシステム構築や運用が可能となる。本講演では,これらを実現する「コネクテッドメディア」の研究について,今後3か年の取り組みを中心に紹介する。
  • AIを活用したスマートプロダクション
    放送技術研究所 ヒューマンインターフェース研究部 部長
    (現 放送技術研究所 専任局長)岩城正和
    PDF ↓概要

    要約
    NHKでは,新たな番組演出や迅速な報道,業務改革の実現に向けて,AI(Artificial Intelligence)技術を活用する動きが活発化している。映像や音声,原稿などの膨大なデータや,蓄積されたノウハウを基にモデルを学習し,目的とするシステムに組み込んで利用することで,従来の作業を省力化し,記者やディレクターがよりインテリジェントな活動に注力する手助けとなる。当所では,画像解析や音声認識,テキストビッグデータ解析など,番組制作を支援するインテリジェント番組制作技術と,障害者や高齢者,外国人などに分かりやすく情報をお届けするユニバーサルサービス技術とを集約し,これらを「スマートプロダクション」と呼んで研究開発を推進している。要素技術を集めた“スマートプロダクションラボ”を所内に設置し,放送現場との連携を進めている。本講演では,各要素技術におけるAI活用の事例を中心に,スマートプロダクションの研究開発状況と今後3か年の取り組みを紹介する。

研究所の動き

  • 絵で絵を探す! 類似画像検索技術 PDF

論文紹介

  • 論文紹介 PDF

発明と考案

  • 2018年3月〜2018年4月 PDF

研究会・年次大会等発表一覧

  • 2018年2月〜2018年4月 PDF