No.169 2018年5月発行

スーパーハイビジョン 撮像・音響技術  特集号

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巻頭言

  • 8K映像技術と3次元音響技術への期待
    東北大学電気通信研究所教授 鈴木陽一
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解説

  • スーパーハイビジョン撮像技術の研究開発動向
    島本 洋
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    概要
    次世代の高臨場感放送システムである8Kスーパーハイビジョン(以下,8K)は,2018年12月にいよいよ本放送の開始を迎える。そして,2020年には多くの放送番組が8Kで制作され,全国のパブリックビューイングの会場やご家庭で8Kの迫力ある映像をお楽しみいただける予定である。8Kの映像パラメーターの規格はITU-R(International Telecommunication Union - Radiocommunication Sector:国際電気通信連合無線通信部門)において標準化されているが,この規格を満たす放送を実現するためには,その映像を取得するための撮像技術が重要となる。本稿では,スーパーハイビジョン撮像技術の研究開発動向と,スポーツ中継で要望が高まっている8K高速度撮像技術について解説する。
  • 3次元音響の標準化動向
    小野一穂  大出訓史  小森智康
    PDF ↓概要

    概要
    8Kスーパーハイビジョンの音響方式である22.2マルチチャンネル音響(以下,22.2ch音響)は,3層のチャンネル配置から成る3次元音響により,高い臨場感を実現する音響技術である。2016年には4K・8Kの試験放送が開始され,2018年12月には本放送の開始が予定されている。NHKは,これらの動きに対応するとともに,2020年の8Kの本格普及を目指し,22.2ch音響の放送に必要な規格や運用規定の策定に向けた標準化活動を進めている。一方で近年,諸外国においても放送や映画を中心として,5.1chサラウンドを上回るさまざまな音響方式が提案されるとともに,関連する規格についても追加・改定が進んでいる。また,22.2ch音響の再生に関しても,家庭への普及を目的とした民生機器向けの標準化が国内外で進行しつつある。そこで本稿では,22.2ch音響を含む3次元音響に関するスタジオ規格と民生規格の標準化の動向について解説する。

報告

  • 8Kカメラ用フォーカス補助信号の視認性改善技術
    船津良平  島本 洋
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    要約
    2018年12月の8K本放送の開始に向け,8Kコンテンツへの需要が高まっている。そのような状況の中で,8K番組の制作現場では,8Kカメラのフォーカス調整の難しさが課題となっている。そこでNHKでは,低解像度のビューファインダーでも8Kカメラのフォーカス調整を可能とするためのフォーカス補助信号を開発した。しかし,従来のフォーカス補助信号は,散発的に発生する高輝度ノイズがフォーカス補助信号上に残留して,フォーカス補助信号の視認性(見やすさ)が低下するという問題があった。本稿では,フォーカス補助信号の生成回路に含まれる最大値フィルターに高輝度ノイズを抑圧する機能を付加することで,視認性を大幅に改善した8Kフォーカス補助信号技術を紹介する。
  • 出力追従制御を応用したトランスオーラル再生制御器の設計
    松井健太郎
    PDF ↓概要

    要約
    8Kスーパーハイビジョンの音響方式である22.2マルチチャンネル音響を家庭で簡便に再生するための方法として,ディスプレーに一体化されるスピーカーを用いたトランスオーラル再生法の研究を進めている。本稿では,非干渉化制御を援用した状態空間での出力追従制御と,この制御を応用したトランスオーラル再生制御器の設計法を提案する。トランスオーラル再生では,再生音場の不確かさ,混入する外来雑音,受聴者の頭部運動など,系の変動や外乱入力による再生品質の劣化がしばしば問題となっている。提案法では,これらの変動や外乱入力に対するロバスト性の評価指標としてH∞ノルムを用い,これを最小化する凸計画問題としてその設計を定式化している。ラインアレースピーカーを用いた実測と計算機シミュレーションを実施し,H∞ノルムを小さく抑えた安定なトランスオーラル再生制御器が設計可能であること,H∞ノルムが小さくなるほど系の変動や外乱入力により生じるひずみの拡大が抑制されることを確認した。
  • 3次元音響の客観的ラウドネス測定法の標準化とラウドネスメーターの開発
    大出訓史  入江健介  小森智康  小野一穂  佐々木陽  長谷川知美
    澤谷郁子
    PDF ↓概要

    要約
    現行のデジタル放送では,放送チャンネルを切り替えたり,番組が切り替わったりしたときに,主観的な音の大きさ(ラウドネス)が大きく変化しないように,ITU-R(国際電気通信連合無線通信部門)において定められた客観的ラウドネス測定法に基づいて,各番組音声のレベル管理が行われている。本稿では,4K・8K放送の22.2マルチチャンネル音響(22.2ch音響)においても現行放送と同様に番組音声のレベル管理を行うために開発した22.2ch音響用のラウドネスメーターと,標準化の経緯について報告する。

研究所の動き

  • AI技術で情報を効率的に取得! ソーシャルビッグデータ解析技術
    8K番組の効率的な制作に向けて IP伝送装置の開発
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論文紹介

  • 論文紹介 PDF

発明と考案

  • 2018年1月〜2018年2月 PDF

学会発表論文一覧

  • 2017年7月~2017年12月 PDF

研究会・年次大会等発表一覧

  • 2017年12月〜2018年2月 PDF