No.168 2018年3月発行

自然言語処理  特集号

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巻頭言

  • 文章の意味と個性
    国立情報学研究所教授 相澤彰子
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解説

  • 自然言語処理を利用したコンテンツ制作支援技術
    後藤 淳
    PDF ↓概要

    概要
    自然言語処理技術とは,人間が自然に発する言葉,いわゆる自然言語をコンピューターで処理する一連の技術の総称である。放送分野においても,自然言語処理技術を活用した幅広い研究開発が進められている。本稿では,放送に関わる自然言語処理技術の研究の中でも,特にコンテンツ制作を支援する技術について解説する。具体的には,(1)社会から有用な情報を取得するための抽出技術,(2)番組アーカイブから必要なコンテンツを取得するための検索技術,(3)外部から取得したデータや放送局が持つデータからコンテンツを作り出す生成技術について,NHKでの取り組みを紹介するとともに,関連する研究動向を解説する。
  • 機械翻訳技術の研究と動向
    後藤功雄
    PDF ↓概要

    概要
    国際社会における日本への理解を促進するために,外国語による情報発信の強化が必要とされている。また,外国人観光客の増加で,訪日旅行者向けの翻訳へのニーズも増えている。近年,機械翻訳の翻訳品質が向上し,さまざまな場面での活用が期待されている。本稿では,当所におけるこれまでの機械翻訳研究への取り組みを紹介するとともに,機械翻訳技術の研究動向を解説する。特に,この2,3年の間に急速に発展し,翻訳品質の向上に寄与しているニューラル機械翻訳の原理と動向を中心に,主な機械翻訳技術について解説する。

報告

  • 単語間関係辞書を用いた検索クエリー拡張によるテレビ番組検索手法
    宮﨑太郎  山田一郎  三浦菊佳  宮崎 勝  松井 淳  後藤 淳
    住吉英樹
    PDF ↓概要

    要約
    放送局においては,過去に作成したテレビ番組の素材を再利用するために,テレビ番組を検索する機会が多い。また,NHKオンデマンドのような動画配信サービスにおいても,ユーザーへのサービスの一つとして,番組検索機能が実装されている。本稿では,番組概要文を用いたテレビ番組の検索手法について述べる。番組概要文は,番組の内容を端的に表したもので,文字数に制限がある。そのため,含まれている情報が限られており,従来の検索手法では期待どおりの検索結果が得られない場合もある。そこで我々は,ユーザーにより入力された検索クエリー(検索ワード)を,単語間関係辞書を用いて拡張して検索する手法を提案する。提案手法では,まず単語間関係辞書とテレビ番組から成るグラフ構造を作成する。このグラフを用いて,(a)クエリーと番組の距離,(b)クエリーと番組をつなぐパスの本数,(c)経由する単語間の類似度,(d)経由するノードにつながる単語数,の4つの観点から計算したスコアにより,入力クエリーとテレビ番組の間の関連度を計算する。評価実験の結果,提案手法では,従来手法であるokapi BM25と比較し,大幅に多くの番組を検索することが可能になり,かつその精度はほぼ同程度を保つことができることを確認した。
  • ニュースのためのやさしい日本語とその外国人日本語学習者への効果
    田中英輝  美野秀弥
    PDF ↓概要

    要約
    近年,国内在住の外国人に対するやさしい日本語を使った情報提供に高い関心が集まり,やさしい日本語はさまざまな分野に適用されつつある。本稿では,外国人へのニュースの提供を目的としたやさしい日本語の書き換え原則を提案する。本稿で提案するやさしい日本語は,先に提案されているやさしい日本語の書き方を整理・拡張したものであり,対象は中級準備レベルの日本語能力を持つ外国人である。本稿では,まず書き換え原則の構成法と具体的な内容を説明する。書き換え原則は,汎用的な部分,外国人の能力に配慮する部分,ニュースに特徴的な部分で構成され,新たな分野のやさしい日本語の設計に利用しやすいという特徴がある。次に,中級準備,中級,上級の3レベルの日本語能力の外国人留学生を対象にしたニュースの読解実験によって,本稿のやさしい日本語の書き換え原則がすべてのレベルの外国人に効果的であったことを示す。中でも中級準備レベルの外国人への効果は顕著で,元のニュースの読解テストの平均正解率が72%であったのに対して,やさしい日本語の正解率は90%に達した。続く詳細な分析では,やさしい日本語は元のニュースの中で長く複雑な表現で書かれた内容の理解に特に効果的であったことを示す。

研究所の動き

  • 有機の膜を重ねて光を捉える! 有機撮像デバイスの研究
    有機撮像デバイスの研究 指向性マイクの研究
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論文紹介

  • 論文紹介 PDF

発明と考案

  • 2017年11月〜2017年12月 PDF

研究会・年次大会等発表一覧

  • 2017年11月〜2017年12月 PDF