No.123 2010年9月発行

技研公開2010 講演・研究発表 特集号2

※PDFで公開しています。

基調講演

  • 放送技術研究のこれまでと将来
    ~新しいライフスタイルを目指して~
    NHK放送技術研究所所長 久保田啓一
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    概要
    NHK放送技術研究所(技研)は,今年で開所80周年を迎えた。この間,技研はテレビ放 送,ハイビジョン,衛星放送,デジタル放送など,放送技術の進歩・発展の先導的な役割を 担ってきた。現在,技研は,今,5年後の近未来,10年後の将来のその時代時代に求められ る新しい放送サービスの実現に向けた研究を進めている。視聴者のニーズに応える3-Screens サービスやスーパーハイビジョン,インテグラル立体など,視聴者に新しい放送の世界を示 すことが公共放送NHKにおける技研の役割である。放送の更なる発展に向けて,技研が進 める研究開発の指針を紹介する

特別講演

  • “Hulu” IPネットワークでの映像サービス
    NBCユニバーサル上席副社長 グレン・ライトマイヤー
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    概要
    “Hulu(フールー)”はインターネットを利用した一般向け動画配信サービスである。視聴 者はHuluを利用していつでもテレビ番組や映画のヒット作品などの映像コンテンツを楽し むことができる。2008年3月にスタートし,現在,米国内だけで利用することができる。こ こでは,Huluの概要と米国における動画配信サービスの現状を紹介するとともに,IPネッ トワークを利用した動画配信サービスの今後を展望する。
  • 2010年,10年後の未来
    ~本格的な「ユーザーの時代」に向けた技術開発への期待~
    インフォシティ代表取締役 岩浪剛太
    PDF ↓概要

    概要
    この10年間,インターネットは驚異的な速度で進化し,人々の生活やあらゆるビジネスに 影響を及ぼす存在になった。しかし,最も大きく変化したのはネットワークやコンピューター ではなく,ユーザー自身の認識と能力である。2010年を迎え,インターネットは更なる変化 の兆しをみせている。クラウドの登場,新しいネットワークデバイスの胎動などを踏まえて, 本格的な「ユーザーの時代」を考察する。
  • 「見る」「聴く」「話す」を助ける放送技術
    ~感覚のナゾ解きから生まれたモノ~
    東京大学先端科学技術センター特任教授 伊福部達
    PDF ↓概要

    概要
    「見る」「聴く」「話す」ことが不自由な人たちが放送を楽しむことができるようにするた めに,長年にわたり取り組んできた「超感覚」の「ナゾ解き」の研究と,それがヒントになっ て生まれた感覚・コミュニケーションを助ける技術について紹介する。「ナゾ解き」と支援 技術が,将来,魅力ある新しい情報表現に生かされると考えている。

特別発表

  • 技研における立体テレビの研究成果
    NHK放送技術研究所次長
    伊藤崇之
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    概要
    映画産業や家電業界を中心に2眼式の立体映像に対する注目が集まってきている。大手メー カーから立体テレビの発売がアナウンスされたり有料放送事業者を中心に立体映像サービスの 開始が発表されたりしている。一方,立体映像を視聴したときの疲労の課題や目に対する影響 を懸念する声もあり,立体映像の安全性にかかわるガイドライン等の検討も各方面で行われて いる。技研では,長年にわたって立体テレビの研究を推進しており,2眼式の立体映像につい ても,表示装置,撮像装置,立体映像の見え方に関するヒューマンファクターの研究などを進 めてきた。特に,将来の放送の可能性を探るために,2眼式の立体映像の見やすさや視覚疲労 の課題について集中的に研究に取り組んだ。ここでは,技研で蓄積してきた2眼式の立体テレ ビの研究成果を示し,見やすい立体映像の条件や立体映像の視聴に伴う視覚疲労,生体安全性 などの観点から考察し,2眼式の立体映像の放送メディアとしての可能性を検討する。
  • HybridcastTMを目指して
    ~技研における放送通信連携への取り組み~
    次世代プラットフォーム研究部部長 加藤久和
    PDF ↓概要

    概要
    放送通信連携に向け,技研が取り組む研究開発の考え方を紹介する。研究の目指すところを 「通信を活用して放送をより便利で使いやすく,さまざまなニーズに応えられるように強化す ること」とし,そのようなサービスを実現するための仕組みをHybridcastと名付けた。併せ て,技研公開で展示した幾つかの事例とその技術要素について紹介する。

研究所の動き

  • 3次元モデルからのインテグラル立体像の生成技術 PDF ↓概要

    概要
    人は物体が発する(または反射する)光線を見て形や色を認識している。物体が発する光線をすべて記録・表示することができれば,物体が実際にそこに存在するかのように見えるはずである。インテグラル立体方式はこのような考え方に基づいている。インテグラル立体方式の表示装置は多数の微小レンズを配列したレンズアレーと平面ディスプレーで構成されている。ディスプレー多数の要素画像を表示し,個々の画素が発する光線の向きを微小レンズを用いて物体が発する光線の向きと同じになるようにして,空間中に像を再生する。要素画像は,通常,インテグラル立体カメラで撮影して取得するが,今回,被写体の3次元モデルから要素画像を生成する手法を開発した。

発明と考案

  • 倍率色収差補正装置,倍率色収差補正方法
    および倍率色収差補正プログラム
    PDF ↓概要

    概要

    特徴と利用分野

    本発明は,レンズの色収差(倍率色収差)による映像の色ずれ(にじみ)の補正方法に関する発明である。画素ごとの補正量は焦点距離などのレンズパラメーターによって異なるので,すべてのレンズパラメーターに対応する補正量を記憶するためには,多くの記憶容量が必要である。本発では,幾つかのレンズパラメーターに対応する補正量を記憶しておき,その間を補間することによって画素ごとの補正量を算出する。従って,小さい記憶容量でほぼ正確な色収差の補正を行うことができる。
  • 磁気光学式空間光変調器 PDF ↓概要

    概要

    特徴と利用分野

    空間光変調器は2次元アレイ状に配列した光学素子を用いて光の位相や振幅などを空間的に変調するもので,ホログラム記録やホログラフィーなど,記録技術やディスプレー技術の分野で利用されている。本発明は,液晶などの従来の空間光変調器では困難であった1μm以下の微細な画素サイズを実現し,光の偏光面を高速に変調することができる磁気光学式の空間光変調器を提供するものである。

論 文

  • 論文紹介 PDF

  • 研究会・年次大会発表一覧 PDF