臨場感のある滑らかな動きの動画像を得るには、カメラの超高精細化と同時に高フレームレート化が不可欠です。技研では、超高精細で高フレームレートな次世代小型カメラの実現に向けて、3次元構造を採用した新たなイメージセンサーの開発に取り組んでいます。
現状のイメージセンサーでは、画素と信号処理回路とが同じ平面上に形成され、垂直方向に配置された画素からなる列ごとに1つの信号処理回路が設けられています(図1)。各列の画素からは、1フレームの期間内に、順次、信号が読み出されます。また、これらの信号は、信号処理回路を通して外部に出力されます。そのため、高精細化によって列を構成する画素数が増すと、1画素の信号処理に割り当てられる時間が短くなり、フレームレートの維持もしくは改善が難しくなるという問題が生じます。
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| 図1:現状のイメージセンサー |
一方、3次元構造イメージセンサーでは、各画素からの信号は同時、かつ、並列に処理されます。具体的には、各画素で生成された信号は、図2に示すように、その直下に設けられた信号処理回路に送られた後、センサーの底から外部に出力されます。このセンサーでは、原理上、信号処理時間が画素数の制約を受けないため、超高精細と高フレームレートとの両立が可能です。また、デバイスの表面には信号を伝達するための配線や回路がないため、受光面積を大きくすることができ、高い感度を得ることができます。
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| 図2:3次元構造イメージセンサー |
現在、その実現に向けた第一歩として、各画素で生成された信号をデバイスの上部から下部に伝達するための立体構造トランジスターの開発*を進めています(図3)。これまでに動作検証用の立体構造トランジスターを試作し、このトランジスターでは、表側から入力した信号がデバイスの裏側に出力できることや、現状のトランジスターと同等な動作特性が得られることを確認しました。