No.082005/11


スーパーハイビジョン
「九州国立博物館」で常設展示

九州国立博物館外観
 九州国立博物館は、日本で4番目に設立された国立博物館です。「日本文化の形成をアジア史的観点から捉(とら)える」というコンセプトのもと、先月、10月16日にオープンしました。
 この博物館では、貴重な収蔵品の数々をスーパーハイビジョンで来場者に紹介しています。スーパーハイビジョンによる収蔵品の番組制作には、貴重な文化財の情報を後世に伝える「アーカイブ」という大きな意義があり、技研は、番組制作にあたって収蔵品を忠実に記録できるよう画質の管理を行うとともに、スーパーハイビジョンシアターの設置に協力しました。

スーパーハイビジョンシアター内(CG)
「聖画祭壇」の
スーパーハイビジョン画像
 スーパーハイビジョンシアターは、スクリーンサイズ350インチ、客席数38、音響は5.1チャンネルで、静止画中心の番組2本を上映します。番組内容は、博物館が所蔵する美術品のほか、沖ノ島の遺跡と宗像(むなかた)大社神宝館で公開されている沖ノ島出土品などの解説で、桃山時代の蒔絵を使った教会祭儀用漆器の細かく美しい細工の様子などを忠実に、そして印象深く来場者に紹介しています。
 美術品の紹介などに既に広く利用されているハイビジョンは35mm映画相当の画質がありますが、ハイビジョンの16倍の画素数を持つスーパーハイビジョンでは、美術品の細かな美しさや4×5インチサイズの写真資料をより忠実にアーカイブ化することができます。収蔵品や写真にとって、時が経るにつれて起こる退色や劣化は避けがたい宿命ともいえますが、スーパーハイビジョンにより記録することで、後世に残すことが可能となります。
 九州国立博物館での展示は、スーパーハイビジョンの実用化第1号です。番組制作では、アーカイブとして所蔵品の色などを「忠実に再現する」という苦労がありましたが、今後、スーパーハイビジョンを究極の高臨場感システムに近づける貴重な経験であったと考えています。
番組制作は、(株)NHKエンタープライズ、(財)NHKエンジニアリングサービス、(株)NHKアートと技研が協力して行いました。

九州国立博物館
福岡県太宰府市石坂4-7-2 (代表)092-918-2807
URL http://www.kyuhaku.com/pr/
スーパーハイビジョン展示:4階【文化交流展示室】内




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