No.702011/01

連載 「フレキシブルディスプレイ〜どこでも楽しめる大画面テレビを目指して〜」
(全4回)
この連載では、いつでもどこでも大画面の映像を楽しめるフレキシブルディスプレイの実現を目指した研究を紹介します。

第1回   フレキシブルディスプレイ技術の概要
表示・機能素子研究部 藤掛 英夫
 薄くて軽く、曲げられて、落としても割れにくいフレキシブルディスプレイは、パネルサイズを問わず、携帯・収納・設置などの使い方の自由度を高めます。そのため、この表示技術は、丸められて持ち運びが便利なディスプレイや、家庭でも省スペースで大画面ディスプレイを実現できる技術として期待が高まっています。例えば、100インチを超える超大画面であっても、カーペットのように丸めて家屋のドアから搬入でき容易に据え付けられるため、臨場感の高い映像が、家庭で手軽に楽しめるようになります。技研では、次世代の高臨場感映像として研究を進めているスーパーハイビジョンを、家庭でも大画面で楽しんでいただくために、フレキシブルディスプレイの研究を進めています。
 このフレキシブルディスプレイを実現するためには、さまざまな要素技術の研究開発が必要です。そこで、以下の要素技術の研究を行っています。
(1) フレキシブルディスプレイの表示機能を担う、有機ELやフィルム液晶といった表示素子の性能を向上させる研究
(2) 表示素子を電圧駆動するために必要な、有機半導体や酸化物半導体を使った薄膜トランジスタの特性改善の研究
(3) 耐熱性が低く柔らかいプラスチック基板上に、微細な画素を高精度かつ大面積に作製する技術の研究
 これらの研究課題に対しては、画素の部材を低温でパターン形成できる印刷・塗布製法やそれに適した材料の開発が、今後の重要な技術になると考えて研究を進めています。
 次回からの連載では、これらの要素技術を3回にわたって紹介していきます。ご期待ください。

フレキシブルディスプレイが実現する新しい視聴スタイル


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技研だより NHK放送技術研究所