No.11999/8

研究開発成果を全世界にわかりやすく公表
〜新技研だより〜
NHK会長 海老沢 勝二

来場者でにぎわう
ハイビジョンニュースコーナー

(今年の技研公開から)

来年2000年は放送開始75周年の節目の年です。デジタル 技術の進展により放送の世界は大きな転換期を迎えています。

 BS・衛星デジタル放送は2000年の12月から始める計画で、地上デジタル放送の実験も各地で進められています。

 デジタル時代を担うのは高画質のハイビジョンです。ハイビジョンは、NHKが東京オリンピックの開かれた1964年(昭和39年)から研究を重ねてきたものです。昨年はアメリカのスペースシャトル ディスカバリーにハイビジョンカメラを搭載し、向井千秋さんが宇宙から眺めた鮮明な映像を撮影し、また今年は、グランドキャニオンやモニュメントバレーから迫力ある大自然を生中継で放送するなど、ハイビジョンはいまや、“宇宙へ、世界へ”と展開しています。

 今年5月のITU(国際電気通信連合)作業部会でHDTVの世界標準規格としてNHKのハイビジョン方式が採用されることになり、長年の研究の成果がここに実り、花を咲かせたわけです。

 来年7月沖縄サミット=主要国首脳会議では、首脳会議などをすべてハイビジョンで取材し、衛星波、地上波の両方でデジタル方式による本格的な実験放送を全国に先駆けて沖縄で展開する方針です。各国の首脳や報道陣が多数訪れ、世界の注目が集まる沖縄でNHKの技術力の高さをあらためてアピールしたいと考えています。

 NHKが開発した衛星放送の普及は今や1300万世帯を超えました。ハイビジョンも日本三大発明と言われる「イの字が映る高柳テレビ」、「八木・宇田式極超短波無線電話装置」、「豊田自動織機」に次ぐ世界に誇れる極めて優れたものです。放送技術研究所がもっている頭脳をこれまで以上に発揮し、デジタル放送の普及促進にあたるとともに、「人にやさしい放送」や、20〜30年先の次の放送をめざした研究にも積極的に取り組んでほしいと思います。

 これらの研究開発の成果や技術を、わかりやすく公表し、公共放送NHKとしての存在価値を世界に大いに宣伝してほしいと思います。この「新技研だより」がその一助となることを期待しています。

今年の放送技術研究所の公開では、鮮明なハイビジョンと便利なデータ放送によるBS・衛星デジタル放送の具体的なサービスイメージを展示しました。ハイビジョンニューススタジオを特設し、過去最高の23,000人の来場者の方に一足早く2000年を体験していただきました。

新技研だより創刊

1999/8〜

新技研だよりを今月から創刊します。「見てすぐわかる新技研だより」というキャッチフレーズで、毎月1日に発行していきます。




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