基調講演・研究発表・シンポジウム

5月25日(木) 基調講演 場所:技研講堂

基調講演

午前10:30 ~ 11:15

2020年、その先のテレビへの期待

株式会社インフォシティ 代表取締役 岩浪 剛太 氏

2010年技研公開の特別講演では、インターネットにおけるクラウドの登場、iPhoneなど新しいネットワークデバイスの胎動などを踏まえ、本格的な「ユーザーの時代」の到来について考察した。その後、世界の移動体通信契約数は世界人口を超え、多くの人々が高性能な超小型コンピュータであるスマートフォンを持ち歩き、常時通信ネットワークで繋がっているという時代となった。2017年現在、自身の能力を拡大させたユーザーはまさに時代の主役となり、多くのビジネスはもちろん世界の社会構造にまで変化をもたらそうとしている。

ユーザーの能力拡大の原動力となったモバイルネットワークは、2020年に向けて次の段階に進化しようとしており、世界各国で5Gモバイルネットワークの研究開発が始まっている。

本格的な5G時代を迎えると、初めてユーザーにとって全くストレスのないネットワーク環境が実現するかもしれない。超高速・大容量化、超多数接続、超低遅延などの要求に応える5Gは、これまでにない多様なデバイスやアプリケーションを生み出していくと考えられる。
また、同時にIoT、人工知能などのデジタルイノベーションも加速度を増し、それらの技術革新を享受した新しいアプリケーションが誕生する。さまざまなビジネスや産業の在り方にも大きな変革のインパクトを与え、これまでの枠を超えた産業リミックスによる新業態の登場なども期待できる。

2020年代、ビジネスや社会のイノベーションが進展する中、それらの恩恵を享受するユーザーの「テレビ」に対する期待値も大きく上昇するのではないだろうか。高まるユーザーの期待に応え、進化するデジタルイノベーションを活かした「テレビ」、そしてそれを支える「放送技術」の拡大に大いに期待するところである。

基調講演

午前11:15 ~ 12:00* 終了後、聴講者の入れ替えをさせて頂きます。

VR, AR, UHD+...television in 50 year's time – can we predict it today?

EBU(ヨーロッパ放送連合)技術顧問 David Wood 氏

時の経過とともに視聴者は、より高画質・高音質で、その人にとって便利なテレビを期待するようになるものである。また同時に、私たちの社会の人口構成も変化している。個人がメディアの消費に充てる時間は増え続けており、今日の若者の中には労働や睡眠の時間よりもメディアを消費する時間の方が多い者もいる。50年後までに西欧世界の人口の40%が65歳以上となり、巨大なメディア消費者となる。技術革新はこれにどのように適応し、対応することができるだろうか。

EBUでは、放送事業者が直面する技術革新の課題で最も重要と思われるものを明らかにした。UHDTV、VR/AR/MR、次世代オーディオ、クラウドの利用、5Gの将来性、ビッグデータの活用、コンパニオンスクリーン(セカンドスクリーン)、ハイブリッド放送、スマートラジオ、インターネットCDN(コンテンツ配信ネットワーク)の改善、ICTプログラムの制作と配信、セキュリティ対策の向上。これらの重要課題は、私たちの新しいメディアの世界を形作っていくツールである。私たちはそれぞれについて価値判断ができるのか。その答えは歴史が教えてくれる。

今日存在するメディアの多くは、ここ数十年間に登場したものである。NHK放送技術研究所(技研)の藤尾博士がハイビジョンを最初に考案したのは1964年のことである。技研などから学ぶことで、私たちは今日のシステムが今後のメディア環境に適用できるかどうかを問い、それに従ってこれからの数十年間の技術を予測する必要がある。

これから先のテレビは、ますます映像と音声の没入感が増し、便利になっていくだろうが、基本的なことは変わらない。私たちが技術を使って出来事を伝えたり、人々に笑いや涙、喜び、感動を与えたりということは、これからも決して変わらない。私たちが(願わくは)このことをもっと上手く行えるようになるだけのことである。

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