8K SHV 概要 8K SHV  カメラ 8K SHV 圧縮 8K SHV 衛星放送 8K SHV 地上放送 8K SHV ケーブル伝送 8K SHV MMT
Hybridcast IP 立体 ホログラム立体 字幕技術 やさしい日本語 手話CG 話速変換技術
 手話を第一言語とする方々から、手話による放送サービスの充実を要望する声が多く寄せられています。一方、ろう者を中心に使われている「日本手話」は,音声言語の日本語とは語彙も文法体系も異なる別の言語です。そのため、任意の話題の文章を日本語から手話に自動変換することは極めて難しい技術です。
 現在、使用される語彙や文体がある程度定型化されている気象情報ニュースを対象に手話CG(コンピューターグラフィクス)の研究を進めています。気象情報は緊急性を有するため、放送現場に手話通訳者が不在となる深夜や早朝でも手話CGの自動生成技術を応用できれば緊急ニュースに手話をお届けできるようになると判断したからです。
 研究アプローチは、日本語から手話に変換する自動翻訳技術と、人による自然な動作のアニメーション映像を生成するCG技術の2つです。
【 手話CG翻訳システムの構成 】

 翻訳の元となる日本語文が入力されると、言語処理技術で解析することで節・句に分解します。次に、各文節について過去のNHK手話ニュースのコーパス(手話ニュースのキャスターが演じた手話を単語の列として書き起したデータベース)の用例を参照して、手話単語の列に変換します。このコーパスは2014年末で約7万のデータを収集しました。
 CG制作には技研がこれまで開発してきた番組制作記述言語TVML (TV program Making Language)を用いています。TVMLは、カメラや照明などテレビ番組制作をテキストで表現できるスクリプト言語で、CGキャラクターの配置や照明や仮想カメラの自由なアレンジによる多彩な演出が可能です。CG表現に必要な人の動きのデータは、手話単語毎に、手話通訳士が実際に演じた動作をモーションキャプチャー(体に特殊なマーカーをつけて一連の動作を記録する)技術を用いて取得しました。
 2014年末で約7,000単語のデータが蓄積されています。前項の処理で得られた手話の単語列のデータを元に、単語のモーションデータを接続し、TVML上でキャラクターの動きを制御することで手話CGを制作できるのです。
 制作した手話CGの品質は普段から手話を使われている方々による評価が重要です。現段階では国際的にも手話CG翻訳の品質やシステム性能を系統的に比較評価する手法は確立していません。その評価の第1歩として、日本語単語から手話単語の対訳辞書システムを構築して2013年9月よりホームページ(http://www.nhk.or.jp/signlanguage/)上で公開し評価を収集しています。
 上記の評価サイトに寄せられるものの約9割は「よくわかる」「まあわかる」という意見です。ただし、これは単語レベルの評価です。技研公開等で展示した文章の翻訳例に対しては、ろう者から「単語の選択や動作の自然さなどに改善の余地がある」との指摘もいただいています。
 今後、早期のサービス実現に向け、手話に不可欠な表情の表現をはじめ,翻訳品質を高める研究を進めます。
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