平成20年12月25日
NHK
東京フィルハーモニー交響楽団
第43回オペラシティ定期演奏会別会場で、
“あたかも”バーチャル体験
〜演奏会場の音場を忠実に再現する技術を開発〜

  • NHKは、東京フィルハーモニー交響楽団と共同で、東京オペラシティ コンサートホール:タケミツメモリアルで行われる演奏会を、演奏会場とは別の会場にいても、あたかも演奏会場で聴いているかのように感じることができる実験を行います。

  • 実験は、平成21年1月29日(木)、東京フィルハーモニー交響楽団第43回オペラシティ定期演奏会1)で実施します。バーチャル体験ができるのは、東京オペラシティ リサイタルホールで、コンサートホール:タケミツメモリアル特有の音響特性をそのまま体験をすることができます。

  • バーチャル体験を可能とするのは、NHKが研究開発を進めている「高品質ライブ音場再現方式」です。それぞれのホールはホール特有の音響特性を持っていま すが、楽器音(直接音)と残響(反射音)を別々に収音して、別会場へ送り、その会場の音響条件に合わせた処理を行うことで、演奏会場の音を忠実に再現する ことができます。

  • 本方式は、直接音と反射音を別々に制御することで、広い聴取エリアで、音の奥行き感や広がり感を再現できます。別会場でも実際の演奏会場と同様に、前方の座席ではクリアな音、後方の座席では響きの豊かな音を再現します。

  • NHKは、次世代の高臨場感放送システムの構築をめざし、臨場感の高い映像・音響に関する研究を推進していきます。

* 1) 東京フィルハーモニー交響楽団東京オペラシティ定期シリーズ第43回演奏会
曲目:ベートーヴェン/交響曲第4番 変ロ長調 op.60、ワーグナー/楽劇「ニーベルングの指環」より抜粋(指揮:ペーター・シュナイダー)
高品質ライブ音場再現方式による今回の実験の概念図
高品質ライブ音場再現方式による今回の実験の概念図
【 高品質ライブ音場再現方式 】
  • 事前の対応
    コンサートホールにおいて、複数の客席位置で、空席時の響きの特性を測定し、予めリサイタルホールへ送っておきます。

  • コンサート本番時の対応
    コンサートホールのステージ上に配置されたマイクロホンで楽器から発せられる直接音(楽器音)を収音します。この直接音を、リサイタルホールに送り、以下の2つの処理を行い再生します。

    (1) 送られてきた直接音のレベルや周波数特性を調整し、客席前方に配置したスピーカからオーケストラの直接音を再生します。
    (2) 事前に送られてきているコンサートホールの複数の客席位置に応じた響きの特性を用いて、直接音から響きを作り出し、再生側ホールの客席の周りに配置したスピーカから、客席位置に応じた響きを再生します。
このほかに、コンサートホールの観客の拍手などの音もリサイタルホールに送り、補助的に再生します。



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