NHK放送技術研究所

平成20年5月21日
NHK

世界初！　スーパーハイビジョン国際伝送実験

〜BBC（英）、RAＩ（伊）やＥＢＵと共同でＩＢＣ2008に公開〜

ＮＨＫは、9月12日（木）〜16日（火）、アムステルダム（オランダ）で開催されるＩＢＣ2008^＊1）の展示において、ＢＢＣ（イギリス）、ＲＡＩ（イタリア）およびＥＢＵ（欧州放送連合）と協力して、スーパーハイビジョン信号の国際伝送実験を行い、その模様を来場者に公開します。
ＢＢＣと共同の実験では、ロンドン（英）に設置したＮＨＫのスーパーハイビジョンカメラの映像をＭＰＥＧ-2^＊2）で圧縮し、Siemens（シーメンス）社、Cable& Wireless（ケーブル＆ワイヤレス）社の協力により、超ワイドバンド光ファイバーを経由してアムステルダムのＩＢＣ会場にＩＰ伝送、生中継します。
ＲＡＩと共同の実験では、トリノ（イタリア）において、日本で撮影したスーパーハイビジョン番組を再生し、これをＨ.264^＊3）で圧縮の上、Eutelsat（ユーテルサット：欧州衛星通信機構）の協力により衛星中継^＊4）して、アムステルダムのＩＢＣ会場に設置したアンテナで受信します。
いずれも、世界初のスーパーハイビジョン国際伝送実験となります。
これらを、ＩＢＣ2008のＮＨＫのスーパーハイビジョンシアターにおいて、7680x4320画素のスーパーハイビジョンプロジェクターと22.2マルチチャンネル音響システムを用いて上映いたします。
また、これらの映像をダウンコンバートの上、ＥＢＵのブースのＢＢＣ、ＲＡＩのコーナーにおいて、それぞれ3840x2160画素の液晶ディスプレイに表示します。
ＮＨＫでは、今後とも内外の放送事業者、研究機関などと協力し、連携してスーパーハイビジョンの実用化を目指す研究を推進してまいります。

※1 IBC：	International Broadcasting Convention. 欧州最大の放送機器展示会
※2 MPEG-2：	日本ではＢＳデジタル放送や地上デジタル放送（固定受信）等で利用している圧縮符号化
※3 H.264：	ワンセグサービスで利用している圧縮符号化
※4 衛星中継：	ｋｕバンドを使用

IBC2008における国際伝送実験　系統図