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ハイビジョン
ワイド・大画面・高精細を追求

1964 高精細テレビの研究を技研において開始
1969 技研公開で高品位テレビの研究を初めて展示
1970頃 NHK暫定規格走査線数を1125本、アスペクト比5:3に決定
1971 放電型ディスプレイ ( PDP ) の研究に着手
1975 画面サイズが横100cm、縦50cm、1125本方式の3管式ワイドディスプレイを開発
1981 高品位テレビ用1インチテープVTRを試作
1983 MUSE方式の開発
1985 ハイビジョンと命名

1964年、東京五輪のテレビ中継を独自技術で成功させたNHKの技術陣は、「未来のテレビ」開発を模索していた。やがてその未来のテレビは、ワイド・大画面・高精細の高品位テレビに象徴されてゆく。しかし、この夢の実現には、人間の視覚そのものの基礎研究からはじまる膨大な課題があった。

1964 16:9 人間の視覚特性の研究からスタート

未来のテレビを模索
 1964 ( 昭和39 ) 年の東京五輪は、日本のテレビ技術が世界最高水準にあることを強く印象づけた。日本のテレビ事業関係者も、次の時代のテレビ開発を模索していた。技研では、高精細テレビ( HDTV:High Definition Television ) の研究が、1964年にスタートしていた。
 研究の開発には、2つのアプローチがあった。ひとつは、将来のテレビシステムとして求められるべき将来像やテレビシステムの物理的条件を詰めて、そこから「未来テレビ」をイメージすること。もうひとつは、人間の視覚特性や心理効果を研究して、どのような画面・映像が、本当に人間にとって見やすく、しかも好ましいかを再検討する道である。立体テレビなど多くの選択肢の中から、技研は高精細テレビに方向を定め、高品位テレビと名づけて研究を進めた。1985年には、これをハイビジョンと命名した。

人間の視覚特性から導かれた16:9
 人間が好む画面の比率:アスペクト比 ( 横縦比 ) は、標準の4:3よりも横長にした方が好まれることや、アスペクト比を変化させた時の効果を、写真のスライドを投射した画像で評価し、アスペクト比は5:3ないし6:3が望ましいことを明らかにした。その後、映画との互換性を考慮してアスペクト比16:9に決定した。
 また1965−75年にかけて高品位テレビとして必要な走査線数や飛び越し走査 ( インターレース ) などについて、フィルムシミュレーションと実際のテレビシステムの両者を用いて検討が進められた。

撮像・記録・伝送・ディスプレイ開発
 各種の研究結果をもとに、技研は、1970年頃からNHK暫定規格として走査線数を1125本、2:1インターレース、アスペクト比5:3に決め、撮像システム、記録装置、伝送方式、大画面用ディスプレイとしてのPDP などの研究・開発をはじめた。
 1969年には、1.5インチビジコンおよび27インチ白黒ブラウン管を用いて、技研公開で高品位テレビの研究として初めて展示した。さらに、撮像管には解像度の高い2インチリターンビームサチコンを開発した。
 技研は1970年頃からカラーカメラの開発を進め、85年には小型で消費電力の少ない2/3インチサチコンカメラが、また88年には2/3インチHARP管を用いた高感度の高品位テレビカメラが開発され、野外での撮影や夜景の撮影も可能となった。1998年にはHARPによるハイビジョンカメラが商品化された。

1.ハイビジョンと視覚
2.アメリカでの公開展示 (1981)


画角と臨場感の関係を調べる実験装置
半球ドーム型のスクリーンにさまざまな視覚のスライド画像を提示して広視野誘導効果を調べる(広視野誘導効果:水平線を含む広い野原のようなスライド画像を傾けて投影すると、見る人は画面につられて無意識に体を傾けてしまうという現象)。


高品位テレビ26インチディスプレイ
(3台のブラウン管を合成)
(1975)

 

   

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