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ドキュメンタリー「市民の手で原爆の絵を」
(1975年8月6日放送)より
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ドキュメンタリー「市民の手で原爆の絵を」
(1975年8月6日放送)より
河野か津さん(放送当時82歳)
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テレビが放送を開始して50年、NHKは世界で唯一の被爆国のジャーナリズムとして「核と平和」を見つめてきた。広島・長崎の被爆者の人生と平和運動、放射能の恐怖、繰り返される核実験、核軍縮の挫折と核拡散など世界的視野にたった「核の時代」の実相を伝える番組の数々。その膨大な映像遺産は世界に誇るアーカイブスである。
しかし、今、核を手にしたい国は増え続け、北朝鮮が核の保有を宣言した。イラク戦争では生物化学兵器に対抗して核を使うことも辞さないアメリカの戦略が明らかにされ、ヒロシマ・ナガサキ以来、使われることのなかった核が「使える核」として公然と語られ始めている。
キノコ雲、被爆者、原爆の絵、核実験場……テレビは原爆が人間にもたらしたものを見つめ、ときに国際政治にひそむ核の機密に迫りながら、想像を超える核の惨禍を伝え続けた。
番組では、テレビ放送開始50年にあたり、膨大な番組群に分け入って、今の視点で再構成する。
これは、NHKがもつ映像の遺産を未来につなげる「核・平和アーカイブス」の試みである。
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