2002年、アメリカのプロバスケットリーグNBAに、ひとりの選手が衝撃的なデビューを果たした。身長226センチ、中国人選手、姚明(ようめい)である。姚明選手は低迷していた所属チームを躍進させたと同時に、ビジネスの面でも莫大な利益をチーム、リーグ全体にもたらした。試合会場には多くの中国人がつめかけ、観客数は飛躍的に伸び、放映権料は中国のテレビ局が争い、高騰した。
グローバリズムが最も劇的に進んだのがスポーツビジネスの世界である。多チャンネル化で巨大なテレビマネーを得たサッカー、バスケット、野球などの各球団は破格の年棒を用意して世界中からスーパースターを根こそぎさらってきた。狙いは海外市場の開拓である。外国から選手を引き抜けば、その国での放映権料が手に入り、スポンサー企業の知名度が高まる。もはや国内市場が飽和状態を迎え、プロスポーツでは一挙にグローバル戦略を拡大させている。
中国市場開拓の最強の広告塔、姚明選手をめぐって今、世界の企業が激しい争奪戦を繰り広げている。地球市場を制覇する決め手となる、スーパースター争奪の裏側にあるビジネス戦略を追う。
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