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「見えない貧困」を可視化する5つのキーワード

2017年3月6日

大規模調査で明らかになりつつある「見えない貧困」の実態。「見えない貧困」を可視化するための5つのキーワードを解説。

相対的貧困

その人が暮らしている社会の普通の生活水準と比較して下回っている状態のことで、具体的には世帯1人あたりの手取り収入の中央値を基準に、その半分未満の場合を指す。金額にすると1人世帯では年収122万円、両親と子ども2人では244万円が基準。4人家族であれば月収およそ20万円以下であれば貧困状態になる。国や地域、あるいは時代によっても水準が異なることから、絶対的ではなく相対的と言われる。

剥奪指標

経済状況が標準的な家庭の子どもと比べ、貧困状態に置かれた子どもたちが何を奪われているのかを調べるための新たな指標。およそ200の質問項目からなり、今年度、大阪府で行われた大規模調査で使われた。調査の結果、困窮度1の家庭では多くの指標で高くなっていた。

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物的資源の欠如

「相対的貧困」にある家庭では、コミュニケーションに欠かせないスマートフォンなどは標準的な家庭の子どもに比べても所有率が高い一方で、本や運動用具といった、外からは見えにくい物の所持率が低い。子どもの「見えない貧困」ではこういった「物」の所有に偏りが見られるのが特徴と言える。

人とのつながりの欠如

「見えない貧困」に置かれている子どもたちは、人とのつながりも希薄になる傾向がある。学校から帰っても家に親がいない子どもは標準的な家庭では37.7%に対し、相対的貧困にあたる「困窮度1」の家庭では50.1%。「家族旅行」に行けないと答えた世帯は、困窮度1で46.2%に上る。

教育・経験の欠如

困窮度1の家庭では、子どもを「学習塾や習い事に通わせることができない」がそれぞれ30%以上。「誕生日を祝えない」、「学校行事に参加できない」家庭も標準世帯の10倍以上。相対的貧困にある子どもたちは、ごく普通の経験も失われていることがわかる。

詳しくは、子どもに広がる「見えない貧困」

この記事は、2017年2月12日に放送した 「NHKスペシャル 見えない“貧困” ~未来を奪われる子どもたち~」 を基に制作しています。

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