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「パナマ文書」6つのキーワードはこれ

2017年1月30日

そもそもパナマ文書って何? あの「年金消失事件」とパナマ文書の知られざる関係とは? パナマ文書にまつわる6つの重要キーワードを解説。これであなたもパナマ文書通に。

パナマ文書

2016年4月。中米・パナマの法律事務所「モサック・フォンセカ」から流出した、機密資料の分析結果が公開された。史上最大のリークと呼ばれるこの「パナマ文書」によって明らかになったのが、世界の権力者や富裕層による税金逃れや犯罪者による資金隠し。さらに、パナマ文書には700人の日本人ファイルが含まれていることも判明。そこには元外交官や大企業の経営者などのほか、2012年に起きた「年金消失事件」の中心人物や、ペーパーカンパニーと一切関係ないはずの一般市民の名前まで記載されていた。

タックスヘイブン(租税回避地)

カリブ海にあるイギリス領バージン諸島など、税率がゼロかきわめて低い国や地域はタックスヘイブンと呼ばれ、そこにペーパーカンパニーを作り資産を置くことで、税金が低く抑えられる。権力者や富裕層による税金逃れはこうした仕組みによるもの。さらに、パナマ文書の流出によって、タックスヘイブンの不透明さを利用して、犯罪者たちがマネーロンダリングなどを行っていた実態も明らかになっている。

ICIJ(国際調査報道ジャーナリスト連合)

1997年に設立された、65か国、190名を超えるジャーナリストによるネットワークで、本部はアメリカのワシントンD.C.にある。パナマ文書は南ドイツ新聞を経由してICIJに持ち込まれ、膨大な量のデータを各国のジャーナリストが共同で分析。2016年4月に世界で一斉に報道された。2016年6月にICIJの調査報道プロジェクトに参加したNHKの調査によって、パナマ文書に名前が記載されている日本人は、これまで公表されていた200人あまりのほかに、新たにおよそ500人が加わり、700人を超える存在が明らかになったが、そこには知られざる事実があった。

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ICIJ(国際調査報道ジャーナリスト連合)

年金消失事件とパナマ文書

流出したパナマ文書のなかには、2012年に国内を騒がせた「年金消失事件」の中心人物である投資運用会社「AIJ投資顧問」の浅川和彦元社長の名前があった。浅川元社長は2つのペーパーカンパニーを所有しており、事件発覚の前後に不可解な名義変更を行っている。さらに、口座には巨額の資金を動かしたあとのようにも見える1,000万円が残っていた。弁済に充てられるべき金は本当に残っていないのだろうか?

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詐欺などの罪で実刑判決が出た「AIJ投資顧問」の浅川和彦元社長

盗まれた個人情報

世界中に衝撃を与えたパナマ文書は、一般市民とも無関係ではない。なぜなら、本人が知らないまま、何者かにペーパーカンパニーの設立者として記載されているかもしれないからだ。NHK取材班の調査では、紛失したパスポートや、レンタル業者から個人情報が漏洩し、ペーパーカンパニーの設立に悪用されたことがわかっている。一方で、個人情報を悪用された場合でも、自分の名前を設立者から消すことは容易ではない。

ペーパーカンパニー

取材したケースでは、一般市民を巻き込んだペーパーカンパニーの設立に関わっていたのは、いずれも香港の仲介業者と法律事務所モサック・フォンセカだった。しかし、香港には多数の仲介業者が存在するうえ、業者によっては5万香港ドル(約65万円)とパスポート、住所を証明するものさえ提出すればいい。あとはメールのやりとりだけで、タックスヘイブンにペーパーカンパニーを設立することができるのだ。

詳しくは、「年金消失事件」の新事実も明らかに! 日本人が知らない、パナマ文書の本当の破壊力

この記事は、2016年11月27日に放送した 「NHKスペシャル 追跡 パナマ文書 衝撃の“日本人700”」 を基に制作しています。

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