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NHKスペシャル
2008年9月29日(月) 午後10時〜10時49分
総合テレビ
悲しき雄ライオン 〜王交代劇 9年の記録〜
自然・環境
 
 百獣の王ライオン。タンザニア・セレンゲティ国立公園で、あるライオンの群れを9年間追い、王交代劇の一部始終を世界で初めて詳細に記録することに成功した。映像記録から見えて来たものは、従来知られていた王者のイメージとは程遠い、雄ライオンたちの、悲しくもみじめな運命だった。 
 ライオンの群れは、血縁関係のあるメス十数頭とその子供達、そこに王として君臨する2〜3頭の兄弟オスで構成されている。子供たちのうち、オスは2歳くらいになると、突然群れを追われて、放浪を余儀なくされる。こうして生まれる大量の「放浪オス」たちは、死肉をあさりながらその日暮らしで生き延びる。
 多くの放浪オスが餓死するなか、逆境を何年も耐え抜き、力を付けた者は王座をめざして群れの乗っ取りに挑む。王に撃退されれば放浪オスはつらい放浪生活を続けるしかない。逆に、放浪オスが王に勝てば、王は群れを去り、多くがやがて野たれ死にする。 
 こうして、王を倒しさえすれば放浪オスに明るい未来が・・・と従来は考えられていた。しかし実像は全く違っていた。本当の試練は、王を倒した後にこそあったのだ。群れに入り込んだ王候補のオスたち(たいていは兄弟で一組)はメスに値踏みされ、ひたすら下手に出て、気に入られようとする。気に入られなければ群れを追われ、ひもじい放浪生活に逆戻りだ。王決定のプロセスは完全に女性上位。王を決めていたのはメスだったのだ。
 一方で、子供を持つメスにとって、王交代劇は死活問題。放浪オスは先代の子を殺そうとするからだ。かみ殺されたり、逃げ惑った末に餓死したり、多くの子供が命を落とす。
 取材班が追っていた群れでは、やがて放浪オスの兄弟がついに新王に決定。メスたちに自分の子供をたくさん産ませ、亭主関白生活に入った。が、平和は長くは続かない。放浪オスとの緊張を常に強いられ、わずか1年後に悲劇が待っていた・・・。
 心安まることのない苛酷な毎日。9年間に渡る取材で明らかになったライオン社会の実像を明らかにする。





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