NHKスペシャル

浮世絵ミステリー 写楽 ~天才絵師の正体を追う~

ギリシャ・コルフ島で、写楽の肉筆画が発見された。ギリシャ人外交官が20世紀初頭のパリで収集したコレクションの中に埋もれていたのだ。新発見の肉筆画は、写楽の実像に迫る重要な手がかりを与えてくれることになった。
写楽ほど謎に包まれた絵師はいない。江戸中期の画壇に突如現れ、大胆な構図の役者絵で鮮烈なデビューを飾るが、わずか10ヶ月活動しただけで忽然と消えた。歴史資料には、その素顔を伺わせる記録がほとんど残されていない。「写楽は誰だったのか?」。その正体を巡って、歌麿説、北斎説など40近い数の仮説が提起され、日本美術史上最大の争点のひとつとなってきた。だが、ギリシャの肉筆画が、その論争に終止符を打とうとしている。謎の絵師・写楽の正体とは?