NHKスペシャル

30代の“うつ” ~会社で何が起きているのか~

若い働き盛りの世代に“うつ”が増えている。上場企業200社のうち6割が、この3年間で「心の病」が増加したと回答。年齢別に見ると、心の病は「30代」に集中している。長期休業につながるケースも多く、企業の現場はその対応に追われている。なぜ働き盛りの社員たちは“うつ”へと追い込まれるのか。

NHKには働き盛りで“うつ”になった人たちから数多くのメールが寄せられている。メールや取材から浮かび上がってきたのは、合理化・効率化が進む中、現場ではしわ寄せが30代にのしかかっている現実。成果主義や裁量労働制といった新しい働き方が広がる中で、多くの職場で働き手が「孤立」している姿。さらに、仕事だけでなく家庭の負担も重くのしかかる。家のローンを抱え、子育てに追われる中で、家庭もまた休息できる場所ではなくなっている。

なぜ働き盛りの世代の“うつ”はとまらないのか。私たちはどう向き合えばよいのか。実際に“うつ病”と向き合う本人や家族、企業の担当者たちを取材。これまでなかなか明らかにならなかった、働き盛りの“うつ”の実態とその原因を明らかにしていきながら、求められる対策を考えていく。