現代アート?難しいんじゃない?そんな心配はご無用。見て感じるだけでOK。しかも、町なかのこんな所にも作品が?!そんなアートのイベントが、横浜市内で6月まで開かれています。
町なかで未知との遭遇をしてみませんか?
〇社会派メッセージを発信!横浜トリエンナーレ
〇個性がさく裂!黄金町バザール
〇町なかに 振り向けばアートが BankART Life7
まずは現代アートの祭典・横浜トリエンナーレ。市内5つの会場で国内外のアーティストの作品が展示されています。その中心が、リニューアルされたばかりの横浜美術館。しかも一部の展示は無料で見られるんです。
美術館に入ってすぐ目に入るのが、アメリカのアーティストの作品。肌の色が違う男性と女性が組み合わさっていて、多様性について問いかけています。
こちらはノルウェーのアーティストの作品。神奈川県内で集めた物を使って、遊牧民の家をモチーフにした空間を作りました。この素材はどこから持ってきたの?この隙間に置いてある物は何?なんて見ていくのもおもしろいです。
館内では、爆弾のような音が大画面から聞こえてきます。ロシアによる侵攻で避難したウクライナの人たちが武器の音や空襲警報を口でまねた映像が流れています。ウクライナの人たちの状況を伝えています。
こちらはイタリア出身のアーティストの作品です。絹の布に植物を転写しています。かつて外国からヨーロッパに輸入した布に外来種の植物がくっついて来て広まり、気が付けば身近な植物になっていったことを表しているそうです。
場所は変わって、横浜市中区黄金町(こがねちょう)。かつては不法な店が並んでいましたが、今ではすっかりアートの街に生まれ変わりました。横浜トリエンナーレと時期を合わせたイベント「黄金町バザール」を開催しています。個性的な作品がたくさん見られます。
質屋に見えるこちら。このまねた外観自体が作品なんです。近くに本物の質屋もあり、筆者も間違えて入るところでした!ただ、この作品、期間中に外観が様変わりします。この建物に入るとさまざまなアーティストの作品が展示されています。
建物の中に響く水がはねる音。2階に上がると、シンクの中に氷が置いてある作品が。そこからしたたり落ちた水滴が穴を通って1階に落ちて、金属の板に跳ねて作り出す音だったんです。
ある建物の屋上にのぼると、階段のような作品が。震災を経験したアーティストが津波の「がれき」から着想を得て作品を作りました。
そして京急電鉄の高架下にあるこの大きなバルーンは、遠目から見ても存在感があります。
こちらの建物の2階の窓にご注目!薄暗くなると人の映像が浮かび上がり、手を振ったりダンスを踊ったりします。この窓に人が見えるアートは、ほかにも複数、町なかに潜んでいますので、皆さんも探してみてください。
黄金町では「毎月27日」に防犯パトロールといって、街をきれいにするゴミ拾いが行われています。地域の人、区役所、警察官、そして黄金町に住むアーティストも参加する、大切な交流の場になっています。
同じく横浜トリエンナーレと同じ時期に開催しているのがBankART(バンカート)Life7。道路沿いや店の中などあちこちに作品が展示されています。思わずくすっと笑ってしまう作品も。
BankART Stationでフリーパスを購入すると地図と冊子がもらえます。それを片手に町なかを歩いてみましょう。
そのほか、横浜市内のギャラリーや連携イベントなどがあります。ぜひアートの世界を楽しんでみてください!
第8回横浜トリエンナーレ 野草:いま、ここで生きてる
横浜美術館、旧第一銀行横浜支店、BankART KAIKO、クイーンズスクエア横浜、元町・中華街駅連絡通路
黄金町バザール2024 —世界のすべてがアートでできているわけではない
京急線日ノ出町駅・黄金町駅間の高架下スタジオ、周辺のスタジオほか
BankART Life7「UrbanNesting:再び都市に棲む」
BankART Station、関内地区、みなとみらい21地区、ヨコハマポートサイド周辺地区
イベントは、いずれも6月9日(日)まで
※一部期間のみの展示となる作品もあります