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バスケ Bリーグ 横浜エクセレンス B2昇格をかけた戦いへ

  • 2023年04月28日

男子プロバスケットボールリーグ・Bリーグは、B1、B2、B3の3部で構成されています。「B1とB2」「B2とB3」のカテゴリ間では、それぞれ下位2チームと上位2チームが入れ替わる、降格・昇格が定められているため、それぞれのカテゴリで熾烈な残留争い、昇格争いが繰り広げられます。 

B3に所属する横浜エクセレンスは、B3プレーオフに進出し、B2昇格にあと一歩のところまで迫っています。 チームの悲願であるB1の舞台に向けた大きなステップとなる、B2への昇格権獲得とB3優勝を目指す横浜エクセレンス。

石田ヘッドコーチ兼ゼネラルマネージャーと俊野キャプテンにプレーオフの戦いや昇格に向けた意気込みを聞きました。

横浜エクセレンスは、B3レギュラーシーズンを5位で終え、上位8チームが戦うプレーオフトーナメントに進出。プレーオフ初戦・準々決勝は、鹿児島レブナイズに104-98、86-77で2連勝し準決勝に進出を決めました。
準決勝の相手は岩手ビッグブルズ(レギュラーシーズン1位)。勝ち上がれば2位以上が確定し昇格権を獲得します。 
※プレーオフは2戦先勝方式、準決勝は4月29日、30日(1勝1敗の場合は5月1日)に開催。

石田ヘッドコーチ兼ゼネラルマネージャーに聞く

--プレーオフ初戦を突破した感想は?

準々決勝の鹿児島レブナイズ戦は本当にタフな2試合で、どちらに転ぶかわからないような展開の中、両試合とも勝ち切れたのが大きいかなと思います。プレーオフになると、どのクラブもギアが上がって、強度も高くなり、対策もされてくるので、その強度や苦しい時間帯も経験して、相手が100%の力を出し切った中で勝ち切ることができたのは貴重で、この経験が次の試合にも繋がってくると思います。

プレーオフ進出チームに力の差はない

プレーオフではどの試合も接戦となっていて、順位はありつつも力の差はないことを各チームが証明していると思います。ですので、その中で勝ち抜くためには自分たちのやりたいバスケットボールをどれだけ長い時間発揮できるか、それができていない時間帯がきた時はその時間帯をどれだけ短くできるか、さらにはルーズボールやディフェンスの反応の差によって結果が変わってしまう戦いになると感じています。 

今シーズンは選手の半分以上が新しくなり、どのように戦っていくのか手探りの状況もありました。そういう最初の状態に比べたら、今はチームとしての成熟度はすごく上がっています。誰かがけがをしても、誰かが不調でも、誰かがその分ステップアップして勝ち抜くという状況を作れています。

攻撃的なバスケットボールを楽しんでほしい

今シーズン自分たちはB3のなかで一番多く点をとっていて、得点力のある魅力的なバスケットボールというのは、どんな人も見ていて楽しいと思います。オフェンスだけではなく、激しいディフェンスから走るところもバスケットボールの魅力だと思いますし、いろんな選手がでてきて、その才能をしっかり発揮できるのがいまの自分たちの強みだと思うので、夢中になっていただけるようなチームに仕上がってきていると思います。

俊野キャプテンに聞く

俊野 達彦(としの たつひこ) 
愛媛県出身・35歳(1988年生)身長187cm、体重85kg。ポジションはポイントガード。
B2・愛媛オレンジバイキングスから今季移籍加入。昨シーズンはB2のアシスト王に輝く。

--キャプテンとして意識していることは?

試合中はチームが良い時もあればタフな時もあるので、その中でチームが一つになって戦っていくことを常に考えて今シーズンやってきました。常にハードワークをして、プレーを通してチームに気持ちが伝わっていけばいいなと思ってやっています。 

まずは準々決勝を突破できて少し安心しています。クラブが一丸となって総力戦で勝てた試合だったと思うので、自分たちの成長に手応えを感じながらも、次はいよいよB2昇格がかかった試合が控えているので今はそこへ向けてすごく楽しみです。

エクセレンスは家族のようなチーム

横浜エクセレンスはフロントと現場がすごく一体感のあるチームです。みんなで昇格に向かっていく、一つ一つの試合に勝ちたいという思いを感じられる。家族のようなチームだと感じています。 フロントの人たちもすごい声を出してくれたり、一緒に喜んでくれたり、一緒に悔しがってくれたり、普段からのコミュニケーションの部分でも感じています。そういった部分でも勝ちたいというモチベーションにつながっています。

ファンの方には昇格する瞬間を届けたい。一年間一緒に戦ってきた仲間なので、喜んでもらえるようにしたい。さらにその先に優勝が待っていると思うので、その喜びを一緒に味わえたら最高だなと思っています。

“東京”時代から支えるファンの存在も

2021年に、新たなホームアリーナを求めて東京・板橋区から横浜に本拠地を移したエクセレンスですが、板橋時代からのファンにも支えられています。 
本拠地が横浜に移った今も板橋時代と変わらずボランティアスタッフを続ける篠原剛さんはエクセレンスがB1の舞台に上がることを心待ちにしています。

僕は地元が板橋区でして、B2だけど地元にプロのチームがあるよ、と誘われて試合を見に行きました。試合も面白くて、何試合か見に行くようになって、仲良くなった人が、撤収を手伝っているのを見て、結構大変そうだね、手伝うよ、なんていうところをきっかけに、設営をやって、撤収もやって、応援もするようになりました。

今日の設営の仕方が悪かったから負けちゃったかな~とか勝手に思ってみたり、選手が楽しそうに試合してくれて、勝利につながったんじゃないかという自己満足を感じてみたり、次はこうしてみようかなとか思ってみたり、ほかのファンの方とも話をするような関係になったり、そういうところにやりがいを感じています。 

アリーナの収容人数の問題で、エクセレンスが板橋から横浜に行くってなったときは、本気で上を目指すなら仕方のないことだと思いました。エクセレンスが好きなのでボランティアをやっていて、エクセレンスが上を目指すっていうのであれば、ついていくという思いがありますので、僕も一緒にB1まで上がっていこうと思います。

アリーナの収容人数の問題を抱えてきた横浜エクセレンス
板橋区立小豆沢体育館をホームアリーナとして、2016年のBリーグ発足時に、「東京エクセレンス」としてB2に参入。しかし、小豆沢体育館の収容人数は約1000人で、B2ライセンス基準の3000人を満たせず2017年にB3へ降格。(※B1には5000人収容が必要)
2017-2018年シーズンはB3総合2位となるも、B2ライセンスがなく昇格なし。 
2018-2019年シーズンにB3優勝、アリーナ新設計画によりライセンスを得て、 B2に昇格するも、計画が白紙となったため2020年にB2ライセンス不交付となりB3へ降格した。

アリーナの収容人数の問題を解決するために、2021年に横浜に新天地を求め、チーム名も「横浜エクセレンス」とした。ホームアリーナは収容人数3000人の横浜武道館でB2ライセンスを取得している。B1昇格を見据えて、現在建築中で5000人収容の横浜BUNTAIを次期アリーナ候補地としている。

横浜エクセレンスは、準決勝を勝ち抜き見事B2昇格を勝ち取れるのか。BリーグはB3からも目が離せません。

  • 髙見彰良

    NHK横浜放送局 経営管理企画センター

    髙見彰良

    2014年入局。2020年から横浜放送局勤務。2021年5月からはデジタルを中心に地域の課題や魅力の発信に取り組む。

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