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ウエットティッシュの上手な使い方は?川崎で防災フェスタ

  • 2023年02月21日

「防災」って言うけど、何から始めればいいか分からない・・・。そうした人にも、災害への備えを進めるきっかけにしてもらおうと、川崎市で自治体や企業などの防災の取り組みを紹介する催しが開かれました。最新の技術や身近なものの使い方まで、専門家の皆さんに聞いてきました。

最新技術や身近な工夫も

備えるフェスタ2023(川崎市)

「備えるフェスタ2023」は、水害や首都直下地震などの災害への備えを進めてもらおうと、川崎市が主催しました。
2月18日にJR川崎駅に直結の商業施設「ラゾーナ川崎プラザ」の広場や駐車場で開かれました。
自治体や企業などが45のブースを設置。
週末ということもあって、家族連れなどで賑わっていました。

ウエットティッシュの上手な使い方?

川崎市看護協会のブース

このうち、川崎市看護協会のブースでは、断水した状況の中でのウエットティッシュの効果的な使い方や、災害用トイレの利用方法などを紹介していました。
ウエットティッシュでの手の拭き方について、教えていただきました。

拭き方で大きく変わります

①手のひらや手の甲の汚れを取る。
②ウエットティッシュを折りたたんで、爪など指先をよく拭く。
③指を1本1本ウエットティッシュでねじりながら拭いていく。
④手首も忘れずに拭く。

齋藤記者

手の甲や指先、手のひらは汚れが残りやすいので、念入りに拭くことがポイントということでした。この方法で手を拭いてみると、よく汚れが落ちているのが分かりました。

川崎市看護師協会・堀田彰恵会長
断水時の避難所での生活で、気をつけなければならないことの一つが感染症予防です。ウエットティッシュでの手の拭き方は、日常の手洗いと同じような方法なので覚えてほしいと思います。また公園でウエットティッシュを使う時などにも、このような拭き方をしていただければ、災害時への備えにもつながります。

住まいの災害リスクを再確認!

右:赤色立体地図開発者の千葉達朗さん

地形の凸凹が直感的にわかりやすい、「赤色立体地図」の制作などを手がける企業のブースもありました。
地図を背景に用いた、川崎市内の防災マップが配られていました。
赤色立体地図は地形の傾き、尾根の高さや谷の深さなどを赤い色で示し、地形を立体的に表現したものです。
国土地理院のホームページからも見ることができます。

赤色立体地図

アジア航測千葉研究室・千葉達朗室長
自治体の発行するハザードマップと合わせて、一度見ていただき、自分の住んでいるエリアの土砂災害のリスクを改めて確認して欲しいです。

赤色立体地図は、タモリさんがブラブラ歩いてその土地の特徴や歴史を解き明かす『ブラタモリ』でも使われています。土地の起伏などを分かりやすく解説するのに、とても便利です。

トイレはどうする?

マンホールトイレの展示ブース

災害時に使う、マンホールトイレについて紹介するブースもありました。
こちらの企業では、横浜市と川崎市の小中学校などの避難所で導入されている「マンホールトイレ」を製造しています。
あらかじめ耐震性の高い下水道管とつながっていて、使用後に直接下水道に流せるため、衛生的だということです。
横浜市では、およそ400か所の避難所に整備されているほか、川崎市でも導入が進んでいるということです。

東日本セキスイ商事担当者
自分の住んでいる地域の避難所に、どのような災害用トイレが設置されているかを知っておくと、いざという時も安心して利用できるのではないでしょうか。いまは、個室で安心して利用できるよう、テントやパーティションで区切ったものが主流になっています。

チコちゃんと考える災害への備え

「備えるフェスタ」には、NHKも出展し、防災への取り組みを進めてもらおうと呼びかけました。
「防災クロスロード」と名付けた展示ブースでは、チコちゃんの「津波が迫っているけど友達の姿が見えない場合にどうするか」や「1人で家にいるときに川があふれて浸水しそうなときはどうするか」といった問いに専門家が答えていく形で、防災について考えました。
専門家からは、日頃からハザードマップを見て、津波や河川の氾濫リスクについて知って考えることや、河川の氾濫で浸水が想定される場合はできるだけ上の階に逃げることといったアドバイスが紹介されていました。

東日本大震災当時のニュース映像紹介も

川崎市内から子どもを連れて訪れた30代女性
自宅にも災害時に持ち出すリュックサックを置いていますが、最近は中身の確認をしていないので、改めて災害時に何が必要かを確認しておこうと思いました。また、断水したときに備えて水なども備蓄しておこうと思いました。

齋藤記者

2023年3月で東日本大震災から12年となります。改めていつ起こるか分からない災害に備えて、ハザードマップでお住まいの地域の災害リスクを確認したり、災害時に持ち出す物の点検を行ったりするなど、ご自身でできる備えを進めてもらいたいと思います。ハザードマップなどの情報は「NHKニュース・防災アプリ」でも確認することができます。

  • 齋藤怜

    横浜放送局 記者

    齋藤怜

    2016年入局。初任地の水戸局では災害や原発の取材を担当。2021年11月からは横浜局で県警担当。防災分野の取材も進める。先日、持ち出し用のウエットティッシュが乾いているのに気づき、新しい物に変えました。

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