これまでに4万人以上の死亡が確認されているトルコ南部のシリア国境近くで発生した大地震。日本からは警察や消防、海上保安庁などで作る「国際緊急援助隊」の救助チームがトルコ南部のカフラマンマラシュに派遣されました。チームの一員として10日近くにわたり現地で救助活動にあたった神奈川県警の警察官が帰国し、現地の状況を説明しました。
現地に派遣された神奈川県警の警察官は、危機管理対策課と機動隊の20代から30代の男性警察官5人です。
5人は今月(2月)6日から7日にかけて日本を出発し、トルコ南部の都市、カフラマンマラシュで救助活動にあたりました。
15日の夜に日本に帰国し、県警本部で小林雅哉警備部長に救助活動の終了を報告したあと、記者会見を開き、現地の状況を説明しました。
記者会見した警察官によりますと、救助活動にあたったトルコの都市部の建物はほとんどが倒壊しているか、傾いている状態だったということです。
警察官たちは二次被害のおそれがある中で、がれきの下から生存者を探したり、危険な場所に住民が近づかないように注意をよびかけたりといった活動にあたりました。
また、日中と日没後の寒暖差が激しく、日が落ちたあとは氷点下まで気温が下がる厳しい環境だったといいます。
厳しい環境での救助活動の支えになったのは、地元のトルコ人からの声援でした。
危機管理対策課 平野慎次 警部補
「地元の人からの声援や差し入れがとても印象に残っています。厳しい環境での救助活動になりましたが、地元の人たちと一丸になって活動にあたりました。過酷な環境でも要救助者にとって最大限の力を発揮できるように今後も努めていきたいです」
甚大な被害が出ているトルコ大地震。現地では懸命な救助活動がいまも続いています。
日本からも現在、国際緊急援助隊の医療チームがトルコ南部のガジアンテプに派遣されて活動を続けています。