2月、チョコレートが気になる季節になりました。プレゼント用のチョコを選ぶ際、パッケージのデザインは大事な要素の1つですよね。
神奈川県平塚市に、アーティストの自由な発想を大切にし、チョコレートなどの商品デザインを行っているアトリエがあります。
取材:越田穂香キャスター
神奈川県平塚市にあるアトリエ「嬉々‼CREATIVE」。
2022年に設立され、知的障害などがある方、約80人がアーティストとして所属しています。
アーティスト 西村友里さん
かわいいモデルさんを描きました。こだわりは花!花が大好きなんです。
絵を描く人、オブジェを作る人。
このアトリエでは、アーティストが日々、自由なものづくりを行っています。
このアトリエの代表で、デザイナーの北澤桃子さん。
20年ほど前、福祉施設でデザインの仕事をした時に、障害のある方の作品を見て魅力を感じたと言います。「この才能を仕事として生かしてほしい」とアトリエを立ち上げました。
アトリエ代表 北澤桃子さん
とにかく自由!色使いも本当に自由ですし、制約がないっていうのが魅力的だなと思いますね。
北澤さんは、アーティストたちの魅力ある作品を多くの人に知ってもらうため「国際見本市」などにも出展し、"企業などへのデザイン提供”という仕事に結び付けようと動きました。
その結果!!
チョコレートやコーヒーなどのパッケージとして採用されたり…
神奈川県の啓発ポスターに採用されたりするなど、多くの依頼を受けるようになりました。
アトリエ代表 北澤桃子さん
パッケージですとかイラストの仕事をたくさんいただくことで、みんなの収入になりますし、年間で何千個、何万個ってお客さんの元に作品が届いているので、作品の魅力が広がるきっかけになったかなと思います。
パッケージデザインを依頼している企業の担当者がアトリエを訪れました。
この企業では、こちらのアトリエのデザインを生かしたパッケージが人気ということで、他の商品にも取り入れようと考えています。
取り引き企業の営業担当者
一番感じるのはピュアでまっすぐに作品に向き合っている情熱や思いです。
自分だけで楽しむのではなく、人にプレゼントしたり紹介したりしたいって気持ちがわくところが魅力だと思っています。
これまで多くの作品がパッケージに採用されてきたアーティストの水野貴男さんです。
迷いなく引かれる線が持ち味のひとつです。
アーティスト 水野貴男さん
採用されたのは個人的にはうれしいけど、あとはどれだけ売れるかですね。
商品を通して生まれる人とのつながりが、創作活動のやる気にもつながっていると言います。
アトリエ代表 北澤桃子さん
作品を描いて、商品化される。そういうことがきっかけで皆さんが自信を持って日々を過ごせるようになったり、人と関われるようになったりしています。障害の有無にかかわらず、才能がある人にそれに見合った対価をお支払いいただくということでフェアな取り引きをしていけたらいいなと思っています。
このアトリエでは、1階のギャラリーで所属アーティストの作品を展示しています。
毎月展示替えをしていて、常時100点ほどの作品が見られるということです。
ギャラリーは平塚駅西口から徒歩10分のところにあります。
アーティストの皆さんの自由な発想から生まれる、個性あふれる作品を
じかに感じてみて下さい!!