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いまさら聞けないSDGsとは?押さえておきたい4つのポイント

地球のミライ #若者と考える
  • 2021年5月6日

「最近、けっこう目にするけれどよくは知らない」
SDGsについて、そんな思いを抱いている方も多いのではないでしょうか。そこで、いまさら聞きにくいことも含めて、SDGsについて知っておきたい事柄をQ&A形式でまとめました。

Q1. そもそもなんて読むの?どんな意味?

SDGs、最初の3文字はそのままアルファベット読みで「エス」「ディ」「ジー」、最後の小文字だけエスではなく「ズ」と読みます。エスディージーズです。これは英語の「Sustainable Development Goals」を略したもので、最後のsは複数形を表すsです。
日本語では「持続可能な開発目標」と訳されています。

Q2. いつできたの?なぜできたの?

SDGsは2015年の国連サミットで、193の加盟国の全会一致で採択されました。じつは、国連は2000年から2015年まで「ミレニアム開発目標」を掲げ、おもに発展途上国の開発に取り組んできました。SDGsは、このミレニアム開発目標に続く次の目標として定められました。
その目的は、ミレニアム開発目標で達成できなかった課題に取り組むとともに、途上国だけでなくすべての国が「豊かさを追求しながら、同時に地球を守るための行動を行う」ことにあります。

Q3. 具体的にはどんな目標なの?

SDGsには、全部で17の目標(Goals)があり、その詳細を示す全部で169のターゲットがあります。国連は、持続可能な開発には社会面、経済面、環境面の3つの側面があり、それぞれが統合され不可分のものであると説明しています。ここではその3つの面に分けて17のゴールを紹介します。

【おもに社会面の目標】

1貧困をなくそう 2飢餓をゼロに 3すべての人に健康と福祉を 4質の高い教育を 5ジェンダー平等を 6安全な水とトイレを世界中に

社会面の目標には、途上国の開発を主眼としたミレニアム開発目標からの継続課題が掲げられています。とはいえ、コロナ禍であぶり出された経済格差や教育機会の不平等、世界経済フォーラムが発表したジェンダー・ギャップ指数(2020年)で153か国中、121位と評価されたジェンダー平等など、日本にも取り組むべき課題が多くあります。

【おもに経済面の目標】

7エネルギーをみんなにそしてクリーンに 8働きがいも経済成長も 9産業と技術革新の基盤をつくろう 10人や国の不平等をなくそう 11住み続けられるまちづくりを 12つくる責任つかう責任

 経済面の目標では、再生可能エネルギーの普及(目標7)から働き方改革(目標8)、災害に強いまちづくり(目標11)に廃棄物の削減・再利用(目標12)など、豊かさを追求しながらその暮らしを続けるための様々な課題が掲げられています。

【おもに環境面の目標】

13気候変動に具体的な対策を 14海の豊かさを守ろう 15陸の豊かさも守ろう 16平和と公正をすべての人に 17パートナーシップで目標を達成しよう

環境面では、気候変動や海洋汚染の抑制、砂漠化防止などの自然環境の保全(目標13~15)に加えて、組織犯罪の根絶や基本的自由の保障(目標16)などの社会環境の整備も目標となっています。また、目標17では先進国から途上国への資金・技術の援助などSDGsを達成するためのパートナーシップがうたわれています。これは、「誰一人取り残さない」というSDGsの理念に基づくものと言えるでしょう。

Q4. 最近よく聞くのはどうして?

ズバリ、開発が遅れているからです。2019年11月、国連のグテーレス事務総長はフィナンシャルタイムズに寄稿した文章の中で危機感を記しています。

「SDGsの採択から4年がたち、ある程度の進展は見られています。極度の貧困や乳幼児の死亡率は下がっています。エネルギーへのアクセスと働きがいのある人間らしい仕事(ディーセント・ワーク)は広がっています。しかし、全体として、我々は大きく軌道から外れてしまっています。」

国連は、SDGsの目標年である2030年を10年後に控えた2020年1月、「行動の10年」を宣言し、世界に持続可能な開発への取り組みをよりスピーディーに、より広く進めることを求めました。日本でもこの呼びかけに応え、政府や自治体、企業や市民団体が新たな取り組みを始めています。

「行動の10年」のロゴマーク

NHK首都圏局では、SDGsの中でも対応の遅れが深刻な危機につながりかねない気候変動などの環境問題の解決に向けた若者たちの行動を重点的に伝えていきます。

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