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水行をライブ配信! 長野 安曇野市の僧侶 “人の役に立ちたい”

  • 2022年3月2日

冷たい水を頭からかぶって心身を清める、仏教の修行のひとつ「水行」。冬の期間、毎朝その様子をインターネットでライブ配信している僧侶が、長野県安曇野市にいます。コロナ禍の今だからこそ伝えたい、という思いを取材しました。
(長野局 カメラマン/浅野 怜央)

「水行」をライブ配信!

水行を行っているのは、長野県安曇野市にあるお寺の副住職 中込義孝さんです。

冬の期間は毎朝休むことなく「水行」を行っています。気温がマイナス5度に冷え込む朝でも、この10年間、欠かさず続けてきました。

中込さんが力を入れているのが、ネットでのライブ配信です。「新型コロナウィルスの感染拡大の危機を乗り越え、世の中に安らぎを取り戻したい」という強い祈りをこめて水をかぶり続けています。

毎朝6時から20分ほどのライブ配信の間に、視聴者からはコメントが次々と寄せられます。

僧侶 中込義孝さん
「すごくつらい思いをされている方とか、心労の絶えない人も多いと思うので、そういった方たちに少しでもまた平穏な日々が戻ってきたらいいな、と思いながらやっています」

生きていることへの感謝から「人の役に立ちたい」

中込さんは10代のころは病気がちで、入退院を繰り返していました。そのことが原因で自分に自信が持てない日々が続いていました。

18歳当時の中込さん

そんな中込さんを大きく変えたのは実家のお寺を継ぐための修行、「大荒行」でした。冬のおよそ3か月間、毎日3時間の睡眠だけでひたすら読経や水行に励み続ける、壮絶な修行。
「とにかく、眠いし痛いしつらい。今すぐにここを出たい」
中込さんは、何回も思いました。

しかし、体が弱かった自分を支え続けてくれた両親に恩返しがしたいと必死に食らいついて「大荒行」を乗り越えると、気持ちに大きな変化が表れました。

中込さん
「厳しい修行がゆえに今まで生きてきたことのありがたさがすごく身にしみたんです。その時から今まで以上に『人の役に立とう』という気持ちが強くなりました」

そこで始めたのが人々の幸せを願って行う水行でした。水行に耐える自分の姿をライブ配信でそのまま見せることで、厳しい修行にも耐えられる人間の強さを伝えようとしています。

その姿に心打たれて

中込さんの映像を見て心が前向きになったという夫婦がいます。竹川玲司さんと史幸さんです。毎月1度は夫婦で遠出するなどしていましたが、コロナ禍のいまではその楽しみを失い、暗い気持ちになっていました。しかし、毎日水行を続ける中込さんの映像を見て気持ちが変化したといいます。

玲司さん
「気持ちを晴れやかにするって意味で、ありがたいなって思います」

史幸さん
「水をかぶって他人を思う姿ってすごいなって。きょうも一日頑張ろうと、力をもらえています」

中込さん
「コロナの中で自分を押さえ込んだり、誰もがつらい気持ちを抱いている中、みんなで手を取り合って、つらいものを乗り越えないといけない時期だと思っています。『誰かが必ずあなたのことを思ってますよ』ということを忘れないで欲しいです」

  • 浅野 怜央

    長野放送局 カメラマン

    浅野 怜央

    2018年入局 名古屋放送局を経て現所属 アメリカ育ちです

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